災害現場を支えるテクノロジー - 社会インフラテック レポート2

社会インフラテックが、東京ビックサイトにて、2019年12月4日〜6日の間で開催された。

昨今、地震や暴風雨といった自然災害のニュースをよく聞く。

被災地において、復旧のため様々な方の苦労があることは想像に難くない。
災害に立ち向かう、デジタル技術をご紹介する。

WOTA / WOTABOX

WOTA社が開発した水再生装置
WOTABOX:水再生装置

WOTABOXは、WOTAが提供する水再生装置である。

被災地では水の供給が止まり、配給となると、飲み水としての利用が優先され、入浴は後回しとなってしまう。
これまでは、自衛隊による支援など、入浴に関する支援は限られていた。

WOTABOXは、シャワーで利用した水の98%を(公衆浴場の水質基準まで)再生することが出来る。
また、フィルター資源を最大限に利用する為、最適な方法をAIに学習させ、学習結果を用いて水質再生を行なっているという。
具体的には、内部にセンサーが取り付けられており、対象の水質を検知し、過去の学習データから水質に応じてフィルターをどの程度利用するか決定している。目安として、1回のフィルター交換でシャワー50回分の水再生が可能だという。

YE DIGITAL / 防災向け無線IoTカメラ

無線カメラを用いた、遠隔監視システム
MMsmartMonitor:無線カメラを用いた、遠隔監視システム

YE DIGITALは乾電池2本で複数年動作可能な無線IoTカメラを利用した画像監視システムを提供する。

屋外の様々な場所にセンサーを配備し、LPWAなどの通信規格を利用して環境情報を取得するケースが増えているが、センサーからの情報だけだと、現場で何が起こっているか、直感的に把握することが難しいケースがあるという。
SIM搭載型のカメラもあるが、1年単位での長期運用を考えると電源の問題があり、環境によっては、電源の配線が難しくカメラの設置が困難となる。

当該IoTカメラは、独立電源で配電工事が不要であり、またカメラとカメラHUB間は無線通信となる為、配線が難しい僻地や災害現場での設置が可能だ。

システム全体としては、次の5つから構成されている。
1.IoTカメラ、2.カメラHUB、3.IoTゲートウェイ、4.ソーラーバッテリー、5.クラウドサービスである。

1.IoTカメラは単三電池2本で動作可能であり、カタログスペック上は、1時間周期 の撮影であれば約2年間保つという。あらかじめ周期を設定することも可能であるが、クラウド上から指示を行い、任意のタイミングで撮影を行うこともできる。撮影の指示がない限り、カメラは眠っている状態で、消費電力を抑えている。

2.カメラHUBは上記のIoTカメラと無線通信を行い、受け取ったデータを。上位のゲートウェイと有線接続で通信を行う。イメージとしては、無線アクセスポイントに近い。
1台のカメラHUBで5代までのカメラを接続でき、カメラHUBとIoTカメラ間の通信可能距離は30〜50mとなる。

3.IoTゲートウェイにはSIMが搭載されており、カメラHUBから受け取ったデータをクラウドに送信する。また、DHCPサーバーとしての機能も持ち、カメラHUBにIPを割り当てる。

4.ソーラーバッテリーは、カメラHUBおよびIoTゲートウェイに電力を供給する。10数キロと比較的コンパクトなのも特徴だ。

5.クラウド上で、上記で取得した画像データを参照することができる。今後は、AIなどを活用して監視・運用の利便性を向上させていくという。

導入事例としては、土石監視に利用されており、電源施設のない山中でもカメラを用いた定点観測が可能で、土砂崩れの二次災害予知・予防に役立っている。

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