DNPや京都大学など、歩行学習支援ロボット「Orthobot」を発売

現在、日本の脳卒中の患者数は130万人に上ると言われ、後遺症や脊髄損傷等により、歩行に障害を抱える人も数多くいる。こうした人々は、歩行トレーニングによって歩行機能の改善を図ることが有効だが、介護やデイケアの施設などで効果的なトレーニングを行うことは、難しいとされている。

そこで、京都大学、京都工芸繊維大学、佛教大学、関西医科大学、サンコール株式会社、大日本印刷株式会社、フィンガルリンク株式会社は、協力して、歩行学習支援ロボット「Orthobot」を製品化した。

Orthobotは、歩行に何らかの障害を抱える人々の歩行リハビリテーションを補助する装着型アシストロボットだ。同機器は、駆動用モーターの内蔵されたOrthobot本体ユニット、充電池と操作パネルが搭載された腰ベルトユニットで構成され、一般的に脳卒中後の歩行リハビリで使用するKAFO(長下肢装具)に同機器をアドオンすることで、KAFOが最新のリハビリ用ロボットに変化する仕組みだ。

同機器のアシスト制御は、歩行中の適切なタイミングで膝関節へのアシストトルクをモーターによって加えるように設計されている。制御システムは機器使用者の大腿部(Orthobot本体ユニット)に搭載された大腿姿勢を計測する姿勢角センサー、大腿部の姿勢角から歩行状態を推定し、アシストタイミングを決定する位相角生成器、アシストトルクの出力パターンを決定するトルクテーブルから構成されている。

姿勢角センサーから得られる大腿部の動きに関する情報のみに基づいて、どのような歩幅、歩行速度での歩行においても、最適なトルクタイミングでのアシストを可能とした。これにより、装着者の歩行に応じたタイミングでモーターが膝を動かし、正しい歩き方を体験できる。

Orthobot本体ユニットは約1.2キログラム、腰ベルトユニットは約1.8キログラムと軽量で、腰ベルトユニットは介助者が持つこともできる。アシスト設定は、3つのプリセットモード(標準・引掛り防止・歩幅アップ)から、目的のモードを選ぶだけで使用できます。また、カスタムモードを使用することにより、より高度な設定も可能だ。

同機器は、京都大学医学研究科人間健康科学系専攻の脳卒中リハビリテーションやリハビリテーションロボットについての医学的知見を踏まえた着想をもとに、京都工芸繊維大学で制御アルゴリズムが構築され、サンコールと大日本印刷が中心となって機器を開発し、機器の評価を京都大学と佛教大学および関西医科大学で行った。2019年度内にフィンガルリンクを通じて販売を開始する予定である。

Previous

NEC、セブン-イレブン麹町駅前店に設備の稼働管理や棚定点観測サービスを提供

製造部品の予兆検知を簡単に行う「OMNIedge」の正式受注開始

Next