PFNと気象研究所、AIを活用した夏季の竜巻探知手法の開発に着手

今年の10月、台風19号に伴って発生した竜巻が千葉県市原市を襲った。被災状況は深刻で、電柱が折れたり、車が横転したり、住宅が飛散するといった被害が多発したようだ。

実は、日本全国で竜巻の発生する件数は、平均すると年間、約25個と言われている。そのうちの多くは8月、9月の夏場に発生している。

竜巻の月別発生確認数
source:国土交通省 気象庁

夏場は日照時間や日差しが強く、地表の空気は暖められて、上空へ持ち上げられる。夏の空気は湿っていて、水分を多く含んでいるため、上空に持ち上げられた空気は、水滴や小さな氷の粒となって雲をつくる。この雲がさらに成長すると積乱雲となり、積乱雲に伴う上昇気流によって竜巻きは発生する、というのが竜巻の発生メカニズムといわれている。

もし竜巻の発生を素早く的確に、自動的に検出できれば、住民に避難を促すなどの対策が講じられるが、特に夏季の竜巻は活発な対流をおこす積乱雲にともなって発生すると言われている。そのため周囲の風向きのパターンは多様であり、正確に自動検出することが困難であった。

そのような中、株式会社Preferred Networks(以下、PFN)は気象庁気象研究所が実施する「AIを用いた竜巻等突風・局地的大雨の自動予測・情報提供システムの開発」の契約先として、夏季の竜巻探知技術の開発を開始したと発表した。

気象研究所はドップラーレーダーで観測されるドップラー速度データをPFNに提供する。PFNはこのドップラー速度データから、ディープラーニング(深層学習)を用いて、竜巻をもたらす可能性のある竜巻渦パターンを高精度に自動検出する手法の開発に取り組むようだ。

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竜巻検知技術のイメージ

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