ドコモとNEXCO東日本、「AI渋滞予知」で関越道の渋滞を予測

現在、東京湾アクアライン(以下、アクアライン)では、「AI渋滞予知」を実証実験中である。

同実験では、株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)が携帯電話ネットワークの仕組みを利用して作成するモバイル空間統計のリアルタイム版(以下、人口統計※1)と、東日本高速道路株式会社(以下、NEXCO東日本)が保有する過去の渋滞実績や交通流に関する技術的知見等をかけ合わせて、ドコモがAI技術を用いて開発した「AI渋滞予知」により、夕方から夜間の東京湾アクアライン上り線の渋滞予測を配信している。

アクアラインでの「AI渋滞予知」実証実験の顧客アンケート結果では、90%以上の顧客が継続利用の意向と高い満足度を示し、「AI渋滞予知」の利用客の半数以上が、利用時間を遅らせるなどの渋滞を回避するための行動を実施した。

今回、ドコモとNEXCO東日本は、この「AI渋滞予知」を2019年12月20日から関越自動車道(以下、関越道)に適用して、同日14時00分からNEXCO東日本のWEBサイト「ドラぷら」で30分ごとの予測所要時間と予測交通需要を配信する。交通需要とは、各時間帯で高速道路を潜在的に通過しようとする車両台数で、道路が流せる交通量(交通容量)に制限が無かった場合の交通量に相当する。

関越道をはじめとする都市間高速道路の多くは、他の高速道路との接続の影響が大きく、季節による目的地の変化などさまざまな要因により交通量や渋滞発生状況が変化する。関越道での実証実験では、アクアラインで実験中の「AI渋滞予知」技術を拡張して、以下の2つの技術を新たに確立し、都市間高速道路にAI渋滞予知を適用した。

  1. 季節や天候により変化する実際の人出に基づいて各地点の交通需要を予測する技術
  2. 各地点の交通需要の違いを考慮して所要時間を予測する技術

「AI渋滞予知」と従来の渋滞予報カレンダー(渋滞予測)の所要時間予測結果を比較すると、1日の最大誤差が30分以上となる日が5分の1(11%→1.9%)になるなどの改善が確認できた。
ドコモとNEXCO東日本、「AI渋滞予知」で関越道の渋滞を予測

今回、実証実験を行う関越道は、NEXCO東日本管内でも渋滞が多く発生する道路であり、その大部分が沼田インターチェンジ(以下、IC)から練馬ICの区間で発生している。関越道の「AI渋滞予知」では、上り線の沼田IC~練馬IC間で顧客が選択した始点と終点(※2)に応じた予測所要時間と予測交通需要を案内する。実証実験は2020年3月末まで実施し、効果検証などを踏まえて、他路線への展開を含めた2020年度の本格導入に向けて検討を進めるとした。

ドコモとNEXCO東日本、「AI渋滞予知」で関越道の渋滞を予測

※1 モバイル空間統計のラインナップの1つである国内分布統計(リアルタイム版)。エリアごとや属性ごとの集団の人数を示す情報であり、個人を特定することはできない。同実験で使用する人口統計は、顧客のプライバシーを厳重に保護するべく、モバイル空間統計を作成・提供する際の基本事項をまとめた「モバイル空間統計ガイドライン」を順守している。
※2 【始点】沼田IC、渋川伊香保IC、藤岡JCT、花園IC、鶴ヶ島JCT、【終点】鶴ヶ島JCT、練馬IC

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