AIoT のパワーを解き放て―― AIとIoTを統合したAIoTを今すぐ導入すべき理由とは?

店舗運営の省人化のためのIoT/AI活用

昨今、少子高齢化による労働人口の減少により多くの企業が人手不足や採用難といった社会問題居を抱えており、小売業界では、店舗運営の効率化やレジ業務の削減が急務となっている。

現在開発が進められている省人化ソリューションは、大きく分けて以下の3つの業務の省人化に繋がっている。

  • レジ回り業務
  • 接客業務
  • 店舗管理業務

これらの省人化ソリューションは店舗の改善だけで完結するものもあれば、サプライチェーン全体を巻き込んで改善していく必要があるものもある。

特に、在庫管理業務に関しては、メーカー、物流、小売りまでを含めた大きな視点で改善を行っていく動きがある。

参照:トライアルなど6社、シェア向上や需要予測などにレジカートやAIカメラ搭載棚を活用、店舗改革を推進

本記事では省人化ソリューションをただコストダウンのために利用するのではなく、売上を上げるための戦略につながるデータ活用を進めるという点からも解説していく。

レジ回り業務の省人化

小売りで人員が必要になる業務は主に「品出し」「検品」「レジ」業務となっており、人手不足の際、店舗運営の為には品出し・検品の人員を減らすことは現状では難しく、作業量が流動的なレジ業務の人員を減らすことになるが、レジで利用者を並ばせる・待たせることは顧客の満足度を下げることにつながってしまう。

そのため、レジが混みやすいスーパーやコンビニでは店員がレジで商品登録を行い会計を顧客がセルフで行うセミセルフレジや商品登録を顧客が行い決済まで行うセルフレジを導入し、レジ業務の効率化を図っている。

しかし、完全にセルフレジにならないのはセルフレジの利用に慣れていない顧客がいることや商品登録作業に時間がかかってしまい結果レジが混雑してしまうという状況が起きてしまうためだ。

現在出ている商品登録作業を自動化するソリューションは大きく分けて以下の4種類であり、その特徴からそれぞれ活用されている業態が異なっているため詳しく解説していく。

画像認識

店舗運営の省人化を進めるポイント
NECの画像認識レジ
トレーや台などの平面にならべられた商品を画像認識により把握する。
活用例:コンビニ、パン屋など

商品の選別は人間の目で違いがわかるものに限られている。カメラ制度によるが、産地が違うが見た目はほとんど同じりんごなどを見分けるのには向いていない。また2次画像を利用しているため商品が重なっていると読み取ることが出来ない。

RFID

店舗運営の省人化を進めるポイント
左:NECのRFID自動決済ゲート、右:TEIJINのRFIDタグ
商品全てにRFIDタグを付け、レジ・ゲートで商品をスキャンする。
活用例:コンビニ、スーパー、ファストファッション

商品読取のために行う作業がほぼ無くなるため、顧客にとっても店舗にとってもメリットがある。総務省が2017年に出した「コンビニ電子タグ1000憶枚宣言」では2025年までにセブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、ニューデイズのコンビニ大手5社の取り扱い商品に電子タグを利用するという合意のもと、実現に向け各社が取り組んでいる(現在はドラッグストアなども参画している)。

参考:https://www.meti.go.jp/press/2017/04/20170418005/20170418005.html

全ての商品にRFIDタグを付けるにはまだタグの単価が高い、ソースタギングと呼ばれるタグを商品に取付ける作業でコストがかかるという課題がある。商品素材(内部が液体、缶など)や形状によって正常に読み取ることが難しいため取付けを工夫する必要がある。また、コンビニでの利用となった際にそのまま電子レンジで温めることが出来るかどうか等の課題が残る(レンジ使用に耐えることの出来るものも開発されているが現時点では実用段階でない)。

スマートカート

カートに搭載されたバーコードリーダーで読み取りながら買い物をする

カートに商品のバーコードリーダーがついており、カートに入れる前にバーコードを読み取りながら買い物することでレジでの読取作業がなくなる。
活用例:スーパー、ホームセンターなど

必ずカートを使う必要があるので小さな店舗には不向き。また、顧客がバーコード読み取りを忘れてカートに入れた場合にアラートを出すなどの機能がついているものもある。

AIカメラ(ToFセンサーや重量センサーなどを併用)

店舗運営の省人化を進めるポイント
JR東日本スタートアップのAIカメラによる無人決済店舗「TOUCH TO GO」
カメラで入店した人物を追跡し、手の動き、商品棚に取り付けたセンサーといった複合的な情報から顧客が購入する商品を認識する。
活用例:コンビニ

天井や棚などへ相当数のカメラ・センサーの取り付けが必要となる。商品画像や棚の位置、重量などを登録する必要があるため棚の可変が激しい店舗には不向き。また、顧客が入店してから退店するまでカメラで追跡をし続けるため、処理能力の問題などから何往復もして商品を悩むような店舗でも現状不向きだ。

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