製造や流通、小売の企業では、労働力不足や働き方改革、食品ロスや製品在庫の偏りなどが課題になっている。この課題を解決するために、サプライチェーンの中で製品の流れや在庫を可視化し、業務を効率化することのできる手段としてRFIDの活用が注目されている。
また、RFIDで取得するデータを分析し、デジタルマーケティング等によって生活者が求める商品を生産し、店頭に配置して効率よく販売することで、サプライチェーンの各工程で価値を生み出す有用性が期待されている。
RFIDを活用するためには、事前の導入効果検証や運用を想定した課題の抽出が重要である。しかし、機器の購入や簡易システムの開発など検証準備にかかる負荷が大きく、検証作業の障害となっていた。
大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、2020年7月8日にRFIDを活用した業務効率化の効果をPoCで検証できる「DNP RFID導入検証支援サービス」を開始した。
同サービスは、現場でRFIDを導入するためのPoCを実施できるようにするために、システム・機器の貸し出しと、現場でのRFID読取り環境構築のノウハウを提供し、下記2つのアプリを使用して検証・評価レポートの作成を支援するものである。
- RFIDの読取りを検証評価する「RFID読取評価アプリ」
ハンディリーダライタ、据置型リーダライタの2タイプの機器を使用して、下記の3機能を提供する。- RFIDとバーコードとの読取り速度を比較し、導入効果試算に役立つデータを作成
- RFIDの貼付位置やリーダライタのアンテナの位置の違いによる読み取り速度の差を比較し、RFIDタグの最適な貼付位置や、最適なアンテナ設置位置などを算出
- RFIDを貼付した複数の商品の同時読取状況を可視化し、最適な商品の積み付け方を算出
- 入荷・出荷・棚卸のステータス管理が行える「サプライチェーン業務系アプリ」
製品の入荷・出荷・棚卸の結果を可視化するクラウドサービスである。
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大学卒業後、メーカーに勤務。生産技術職として新規ラインの立ち上げや、工場内のカイゼン業務に携わる。2019年7月に入社し、製造業を中心としたIoTの可能性について探求中。