さくらインターネット、フォグコンピューティングを推進する「OpenFog Consortium」に加入

インターネットデータセンター事業を運営するさくらインターネット株式会社は、2016年4月1日(金)よりフォグコンピューティングを推進する団体「OpenFog Consortium」に、アジア地域初の「Contributing Member」として加入した。

 

昨今のIoTの急速な普及により、多種多様なデバイスやセンサーから大量のデータが生成され、データ利活用需要が増加することが今後予想される。それらをクラウドのみで集中的に処理しようとすると、クラウドの処理能力やネットワーク帯域の不足、遅延の発生によるサービス性の低下などが懸念される。

その課題を解決するのが、「OpenFog Consortium」が提唱する新たなネットワークシステム「フォグコンピューティング」です。フォグコンピューティングのアーキテクチャを採用することにより、クラウドとデバイスの間のネットワークルーターにクラウド機能を拡張し、コンピューティング・ストレージ・コントロール・ネットワークなどのリソースとサービスを分散させることができる。データが生成される場所の近くでリアルタイムに処理を行うことで、さまざまなデバイスから生じるデータを活用し、エンドユーザーに多くの価値を提供することが可能となる。

 

「OpenFog Consortium」は、このフォグコンピューティングの普及を図るべく、ARM、Cisco、Dell、Intel、Microsoft、プリンストン大学エッジ ラボラトリーにより設立された団体だ。

産業界と大学や研究所のリーダーシップをとり、フォグコンピューティングのオープンアーキテクチャの定義、ユースケースの開発、テストベッドの運用を通じた実現性と相互運用性の検証、各種標準化団体との連携、フォグコンピューティング認知度向上のための情報提供やイベントなどを行っている。

 

さくらインターネットは、通信環境とデータの保存や処理システムを一体型で構築するIoTプラットフォームの実証実験環境として「さくらのIoT Platform α」を4月中に提供予定。

今後のグローバルなIoTの推進と迅速なビジネス展開にはフォグコンピューティングの普及が必要と判断し、アジア地域の企業で初めて「Contributing Member」として「OpenFog Consortium」に加入した。

「Contributing Member」は、「OpenFog Consortium」の運営に影響を持ち、運営メンバーの推薦・選定、運営方針への議決権などがある。また2016年4月より、IEEE、GE Digital、Schneider Electricが「OpenFog Consortium」の運営メンバーとして活動を開始しました。IEEEと提携したことで、「OpenFog Consortium」はフォグコンピューティングの標準化に向けた活動をさらに強化していきます。

 

同社は、「さくらのIoT Platform α」をテストベッドの1つとして検証を重ね、オープンアーキテクチャとすることで日本発のエンドツーエンドなフォグコンピューティングとIoTのシナリオ構築に尽力していくという。
また「OpenFog Consortium」を通じて、チャレンジングな技術的課題に取り組むための大学や研究所と産業界とのグローバルなパートナーシップを形成していく。

なお、日本における「OpenFog Consortium」の運営を担う「Japan Regional Committee」に、同社より以下2名が参加。「Japan Regional Committee」は、「OpenFog Consortium」として初めてのカントリーチーム(支部)となる。

・さくらインターネット フェロー 小笠原 治氏
〔役職名〕Innovators-Seat
〔役割〕フォグコンピューティングのオープンアーキテクチャを活用したビジネスを日本から世界に発信していくとともに、オープンアーキテクチャを利用したビジネス支援の指揮をとる。

・さくらインターネット研究所 松本 直人氏
〔役職名〕Fog Testbed Chair
〔役割〕日本におけるフォグコンピューティングのテストベッドの戦略実行とリーダーシップをとる。さくらインターネットは、フォグコンピューティングの普及に貢献することで、日本のみならずグローバルなIoTの推進と、データマーケットプレイス市場の早期立ち上げを目指す。

 

【関連リンク】
さくらインターネット(SAKURA Internet)
OpenFogコンソーシアム(OpenFog Consortium)
ARM
シスコ(Cisco)
デル(Dell)
インテル(Intel)
マイクロソフト(Microsoft)
プリンストン大学(Princeton University)
アイ・トリプル・イー(IEEE)
シュナイダーエレクトリック(Schneider Electric)

無料メルマガ会員に登録しませんか?

膨大な記事を効率よくチェック!

IoTNEWSは、毎日10-20本の新着ニュースを公開しております。 また、デジタル社会に必要な視点を養う、DIGITIDEという特集コンテンツも毎日投稿しております。

そこで、週一回配信される、無料のメールマガジン会員になっていただくと、記事一覧やオリジナルコンテンツの情報が取得可能となります。

  • DXに関する最新ニュース
  • 曜日代わりのデジタル社会の潮流を知る『DIGITIDE』
  • 実践を重要視する方に聞く、インタビュー記事
  • 業務改革に必要なDX手法などDXノウハウ

など、多岐にわたるテーマが配信されております。

また、無料メルマガ会員になると、会員限定のコンテンツも読むことができます。

無料メールから、気になるテーマの記事だけをピックアップして読んでいただけます。 ぜひ、無料のメールマガジンを購読して、貴社の取り組みに役立ててください。

無料メルマガ会員登録