ASTINA、製品や計測器、書類などの数字や文字列をAIで認識できる製品を提供開始

これまで株式会社ASTINAは、製造などの現場作業を、AIやロボティクス技術の活用で自動化する「OKIKAE」パッケージを提供し、スマートファクトリーの推進を支援してきた。

現在、同社が提供している「OKIKAE」パッケージには、次の3つの製品がある。1つは、人の手で行われてきたバラ積み作業を多関節ロボットを活用し自動化する「OKIKAE for バラ積み作業」。もう1つは、力感センサーを搭載したロボットアームを活用し自動化する「OKIKAE for ケーブル挿入作業」だ。そして最後の製品は、AIを使って製品の外観検査を行う「OKIKAE for AI外観検査」だ。

同社は、この「OKIKAE for AI外観検査」に、今回、製品・物流・カード・包装類のOCRにも対応する独自AIのアップデートを行い8月4日より提供開始すると発表した。

現在、製造や物流の現場では、電子部品に印字された文字や包装に記載された文字、またクレジットカード類の印字を見て確認する業務などを、人の目で行っていることが多い。

人が目視確認をする場合は、工数や人件費が必要となり、ヒューマンエラーなどが発生する可能性もある。こういった現場の課題を解決するべく、ASTINAは「OKIKAE for AI外観検査」をOCRに対応させたという。OCRとは、印刷してある文字をパソコンなどのコンピューターが利用できるテキストデータに変換する技術である。

ASTINAは「OKIKAE for AI外観検査」を導入する際に、コンベアなどの装置の導入もあわせて相談できるとし、すでに既存の製造ラインがある場合は、そちらを活用したAI導入を行い、必要な機能だけをカスタマイズすることもできるため、低コストで生産性向上を実現できるという。

「OKIKAE for AI外観検査」を活用し、実際に書類やアナログメーターを読み取っており、文字の重なりや訂正を認識できる。
「OKIKAE for AI外観検査」を活用し、実際に書類やアナログメーターを読み取っており、文字の重なりや訂正を認識できる。
従来のOCR技術はルール定義をした範囲でしか識別ができず、複雑なワークの場合は対応が困難であった。同社の「OKIKAE for AI外観検査」であれば、ディープラーニングを行い、一定の型にならない異常の検知や認識が可能になったという。

そのことにより、書類の場合は、文字の重なりや訂正箇所の読み取りが可能になり、メーターについてはデジタルに限らずアナログメーターも針の位置から数値を読み取ることが可能になった。さらに、複数の数字が乱立するワークも読み取れるようになった(上の画像)。

そのほか、クレジットカードやIDカードなどにおける検品にも活用でき、凹凸印字からプリント印刷などのケースにも対応可能である。クレジットカードには、エンボス・箔押し加工など様々な技巧が凝らされていたり、署名欄やカード会社のマーク、ICチップなど複数要素が存在し、これらを含めて券面の検査を一括で処理が可能である(トップの画像)。

「OKIKAE for AI外観検査」は、製品・物流・カード・包装類のOCRに限らず、さまざまなワークに対応しており、食品や繊維といった不定形・柔軟物・自然物の検査も可能である。さらに、同製品を活用することで、従来の画像検査では難しいとされたランダム性のあるワークでも、同社のAIを活用すれば自動化できるとした。

同社は、「OKIKAE for AI外観検査」の特徴を以下の5つにまとめた。

  • 加工装置や組立て装置と共にAI外観検査を組み込める
  • AIで種別判定可能なので、種類別の排出が可能
  • 多種多様な業界の顧客のワークに対応
  • 現状の設備にAI外観検査、NG機構を設ける事が可能
  • 多品種少量生産に適したシステムの設定が可能

同社では、業種問わず、作業現場における自動化のニーズに対して、ヒアリングから、装置開発・設置・運用・保守まで一貫してサポートしているとした。