アキレス・ツクイ・加藤電機、介護シューズに小型の発信機を装着した認知症患者の見守りシステムの実運用試験を開始

アキレス株式会社、株式会社ツクイ、加藤電機株式会社は、3社の事業ノウハウを活かした協業により、自宅や介護施設から認知症患者が突然いなくなるような徘徊を早期検出し、捜索・発見できる『認知症徘徊検出・発見/見守りシステム<仮称>』の実運用試験を2016年7月15日から約2か月間実施する。

 

2015年の認知症やその疑いによる行方不明者は対前年比13.2%増(1万2208人)で、3年連続で1万人を超えた。(※1)

認知症による徘徊で行方不明になった際、発見の遅れで生存率が低下する傾向があり、徘徊高齢者の見守り対策が急務となっている。(※2)

現在高齢者の見守り対策は、見守りネットワークによる声掛けおよび見守りメールによる情報配信が主体となっており、捜索発見を目的とした取組事例は多くない。例えば、ネームタグなどでは発見時に身元確認は出来ても認知症徘徊発生時の発見にはつながり難いという実態が浮き彫りになっていた。

この社会的課題に取り組むべく、アキレス、ツクイ、加藤電機では各社の事業ノウハウを活かした協業によって、①常時見守り、②認知症徘徊発生時の早期検出、③早期捜索・発見を実現することを目的としたシステムを構築した。

 

システムの概要

同システムは、アキレスが開発した徘徊対策用の介護シューズに加藤電機が開発した小型の発信機(SANタグ)を装着する。

ツクイのデイサービス内に加藤電機が開発したGEOフェンス型中継機SANアンテナを設置する。このGEOフェンス型SANアンテナはSANタグの電波を常に検出しており、万一見守り対象者が見守りエリアの外に出た場合に短時間で施設からの離設を検出し介護職員や家族らにメール配信をすることで、行方不明者の捜索・発見が容易になるという。

見守りエリアはあらかじめ数段階に設定ができるので、半径約10m~半径約200m程度まで見守りエリアの提供ができる。

実運用試験予定の事業所エリアは、札幌市、福島県いわき市、東京都足立区、東京都八王子市、横浜市、愛知県一宮市、滋賀県彦根市、大阪市、長崎市、鹿児島市の全国10か所で開始。9月以降順次拡大予定。

 

主な特長

アキレス株式会社

認知症患者の見守りに発信機を利用する場合、発信機を「どのように携行してもらうか」が大きな課題となっていた。アキレスでは、足にやさしい健康シューズの開発ノウハウを活かして小型の発信機が装着できる介護シューズを開発。加藤電機が開発した小型SANタグを簡単に装着でき、また電波の減衰も最小限に抑えられるデザインと機能性を実現した高齢者らが毎日履きたくなるような見守り型の健康シューズとして全国に展開する。

株式会社ツクイ

1983年に介護事業をスタートさせたツクイでは、長年培った介護サービスの実績とノウハウを活かし、顧客を自然かつ安全に見守る方法を構築し『認知症徘徊検出・発見/見守りシステム<仮称>』を 用いた見守りメールサービスの実運用試験を全国のデイサービス10拠点で開始する。

加藤電機株式会社

認知症徘徊発生時には「突然いなくなった」「何時いなくなったのか分からない」という課題が浮き彫りになっており、捜索・発見が困難になっていた。この社会的課題を解決するために、SANフラワー見守りサービスの機能を高度化したGEOフェンス型SANアンテナ(中継機)を開発した。

この機能によって、介護施設や自宅を離れた際に介護職員やご家族らにリアルタイムにメール(最大5か所)を配信。「いなくなった」ことをすぐに検出できるので、SANレーダーを用いて近隣を捜索し、早期発見が可能となる。また、従来体積比約40%で約10gと小型軽量化されたSANタグにより介護シューズはもちろん御守りなどにも内蔵しやすくなった。

 

今後の展望

今回実施する実運用試験の結果を基に、認知症患者が自宅や介護施設から突然いなくなるような徘徊の発生を早期に検出し、短時間で捜索・発見できるシステム(サービス)として今秋にも各社から一般販売を開始する予定。

介護施設を運営する事業者や認知症患者の家族の方は同システムを利用することで、より安価で効果的な見守りサービスを利用できるようになる。

 

(※1)2016年警察庁調べ
(※2)桜美林大学 老年学総合研究所

 

【関連リンク】
アキレス(ACHILLES)
ツクイ(TSUKUI)
加藤電機(KATO DENKI)

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