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ニュース > 大塚製薬とNEC、服薬をアシストするIoT服薬支援容器の共同開発に合意
大塚製薬株式会社と日本電気株式会社(以下「NEC」)は、9月7日、脳梗塞再発抑制薬である抗血小板剤(注1)の毎日の服薬をアシストする服薬支援容器の共同開発について合意した。
共同開発する容器は、服薬時間帯になるとLEDが自動で点滅して患者に通知する。また、錠剤取り出しを検知して、服薬した日時を容器のメモリーに自動で保存し、スマートフォンやタブレット端末(注2)に送信するIoT機能を有している。これにより患者自身や家族が服薬状況を把握できるほか、薬剤師が残薬管理・服薬指導に活用することもできるという。
脳梗塞の再発抑制のためには、ハイリスク薬(注4)である抗血小板剤の毎日の服薬が鍵となるが、脳梗塞の患者は「うっかり忘れ」「自己判断で中止」等により服薬率は半年で約5割まで低下するという報告もあり(注5)、服薬継続が課題となっているそうだ。脳梗塞再発にともなう治療、介護の医療費は増加しており、脳血管疾患の年間医療費は1兆7,730億円にもなっている(注6)。
大塚製薬とNECは、こうした背景から患者の毎日の服薬継続をアシストするため服薬支援容器の共同開発に合意した。スマートフォンやタブレット端末向けの服薬履歴確認用アプリも開発・提供予定。
(注1)プレタールOD錠。プレタール(一般名:シロスタゾール)は、大塚製薬が自社開発を行い1988年に「慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛及び冷感等の虚血性諸症状の改善」の効能・効果を持つ薬剤として発売され、2003年4月に「脳梗塞(心原性脳塞栓症を除く)発症後の再発抑制」の効能が追加された。
(注2) Bluetooth Low Energy対応の機種で可能。Bluetooth Low Energyは、近距離無線通信技術Bluetoothの仕様の一つであり、低消費電力で通信が可能。
(注4) 薬剤師の業務において、副作用や事故に特に注意が必要で、安全管理のため特に専門家による薬学的管理の関与が必要な医薬品。今回の場合は、脳梗塞の再発に関して極めて重要度が高く、服薬遵守できないと再発の危険が高くなる薬をいう。
「ハイリスク薬に関する業務ガイドライン – 日本病院薬剤師会」
http://www.jshp.or.jp/cont/13/0327-1.pdf
(注5)棚橋紀夫:非心原性脳梗塞における抗血小板薬の選択 服薬継続率からのアプローチ.新薬と臨床 60:707-714,2011
(注6)厚生労働省 平成25年度 国民医療費の概況
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