コマツ、建機管理システム「KOMTRAX Plus」による高精度な予知保全実現のためISIDのビックデータ解析技術を導入

株式会社小松製作所(以下コマツ)が、同社の建機稼働管理システム「KOMTRAX Plus」のデータ解析業務のさらなる高度化を目的として、株式会社電通国際情報サービス(以下 ISID)の提供する知的保全技術の適用を開始した。

本技術は、コマツの無人ダンプトラック運行システム「AHS」をはじめとする各種建設機械の稼働データ解析に活用され、高精度な故障予測に基づくダウンタイムの最小化やオペレーションコストの最適化に貢献することが期待されている。

背景

建機市場で世界売上第2位であるコマツは、1998年に建機稼働管理システム「KOMTRAX」を開発、2001 年には標準装備として展開し業界のIoT の先駆的事例となっている。「KOMTRAX」や「KOMTRAX Plus」を筆頭に、無人ダンプトラック運行システム、ドローン(無人ヘリ)や ICT 建機を活用した施工ソリューション「スマートコンストラクション」など、IoT技術を活用したサービスを展開している。コマツでは「KOMTRAX」から得られる膨大な稼働データの解析を担当するデータサイエンス専任組織を置き、常にサービス品質の向上に取り組んでいる。

ISID は、製品や生産設備の稼働データをもとに故障を高精度に予測する予知保全の技術を有しており、「Intelligent Maintenance(知的保全)」をコンセプトに事業展開する米国プレディクトロニクス社と 2014 年に資本・業務提携し、国内でのソリューション提供を開始した。

コマツでは、数カ月にわたって過去の実績データを用いた評価検証を行った結果、ISID の技術を活用した解析の精度が、従来の手法を上回ったことが確認され、今回の適用開始に至った。

知的保全ソリューションの概要

ISID の知的保全ソリューションは、製品や設備に組み込まれたセンサーやコントローラからの膨大な稼働監視データを用いて、動作条件や設置環境などに応じた状態変化を、複数の変数を組み合わせて多面的に分析することにより、故障予測や残寿命期間の予測などを可能とするソリューションである。ISID は、2014 年に本分野の技術とノウハウを保有する米国プレディクトロニクス社と資本・業務提携し、分析・予測技術を用いたデータ解析サービスやコンサルティングサービスを国内製造業向けに提供している。

今後の展望

コマツは今後、従来の解析手法に加えて本技術を活用することで、より高精度な故障予測を実現し、ダウンタイムの最小化や製品・サービスの付加価値向上を目指し、最初は鉱山などの野外環境で稼働するダンプトラックの稼働データ解析に適用し、その後さらに適用範囲を拡大していく計画だ。

【関連リンク】
コマツ(KOMATSU)
電通国際情報サービス(ISID)

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