ソフトバンク、電気自動車とITを組み合わせたフィリピンでの新公共交通システム実証事業開始

ソフトバンク株式会社は、フィリピン共和国マニラ市イントラムロス地区において、電気で走行するトライシクル(電気自動車、以下「EV」)とEVエコシステムを組み合せた新公共交通システム「Mobility as a System」の導入、普及に向けた実証事業を開始した。実証期間は2016年10月20日~2018年9月28日。

同実証事業は、ソフトバンクが国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)から「フィリピンにおけるMobility as a System実証事業」を受託し、フィリピン共和国貿易産業省およびイントラムロス監督庁と共同で行う。

「Mobility as a System」は、旅客輸送サービスを運行する上で必要なインフラやそれらの運用をパッケージ化し、ひとつのシステムとして自治体や街に提供する「新公共交通システム」。インフラの中にはEVをはじめ給電設備や、ソフトバンクが保有するテレマティクスや課金システムなどのIT技術が含まれており、同事業を通じて正確な定期運行や車両の稼働率管理、システムの汎用化などを確認し、最終的には慢性的な交通渋滞が引き起こす大気汚染や騒音問題、省エネルギー化といったフィリピンの環境問題の改善に貢献することを目指すという。

フィリピン共和国は、排気ガスによる大気汚染、騒音、交通渋滞といった交通に起因する環境負荷問題の解決方法の一つとして、電気自動車技術およびITを用いた効率的な公共交通機関の実現に強い関心を示しており、2016年4月にNEDOがEVとEVエコシステムを組み合せた新公共交通システムの導入、普及に向けた実証事業を実施することについて関連機関と合意し、基本協定書を締結した。

同実証事業を通じて、省エネ効果をはじめ電気自動車特有の充電時間やメンテナンス時間による制約を乗り越え、安定的な輸送能力を供給できることを実証し、フィリピン国内における普及につなげるとともに、近距離交通が必要とされるその他の国や地域への展開も図っていくという。

ソフトバンク、電気自動車とITを組み合わせたフィリピンでの新公共交通システム実証事業開始
電気自動車「68VM」(BEMAC Electric Transportation Philippines Inc.製)

内容は以下のとおり。

  • 正確な定期運行と車両の稼働率管理
    あらかじめ設定されたルートを需要の変動に合わせて台数を調整しながら、一定間隔で運行することで、地域の人々にとって利便性の高い交通サービスを実現。イントラムロス地域の交通事情を踏まえた、定期運行管理、車両の稼働率管理などを、現地ニーズを満たす形で実現できるかを検証する。
  • 充電管理
    EV普及の代表的な阻害要因である充電環境問題に対して、個別認証、個別充電量および個別機器状態などの情報を、ネットワークを経由してデータベース化しクラウドで管理、制御する仕組みを確立する。
  • システム(技術)の汎用化
    新公共交通システムは、多様なEV(二輪、三輪、四輪)に対して、同じ方式で対応することが可能であり、今回の新公共交通システムを旅客運行事業者に対して一括提供できる仕組みを検討する。

実証方法は、総数50台のEVを需給変動に合わせ稼働調整を行いながら、ルート周回距離(2.2km)を一定間隔で運行し、位置情報など車両からの各種データ※をリアルタイムにクラウドに蓄積。クラウドに蓄積されたデータを分析し、効率的な運行や効果的な車両メンテナンスの実施に活用するという。
※車両データ(速度データ、バッテリー残量データなど)、運行データ(走行ルート、乗車人数)

ソフトバンク、電気自動車とITを組み合わせたフィリピンでの新公共交通システム実証事業開始

【関連リンク】
ソフトバンク(SoftBank)
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

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