NICT、災害状況要約システム「D-SUMM(ディーサム)」試験公開

国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は、耐災害ICT研究センター及びユニバーサルコミュニケーション研究所において開発している災害状況要約システム「D-SUMM(ディーサム)」(Disaster-information SUMMarizer)をWeb上に試験公開した。

D-SUMMは、人工知能を用いて、Twitterに投稿された災害関連情報をリアルタイムに分析し、都道府県単位又は市区町村単位でエリアを指定すると、指定エリア内の被災報告を瞬時に要約し、そのエリアの被災状況の概要が一目でわかるように、コンパクトかつ、わかりやすく提示し、各種救援、避難等を支援するという。

NICTは、既に、対災害SNS情報分析システムDISAANA(ディサーナ)のリアルタイム版を2015年4月8日から試験公開し、2016年の熊本地震をはじめとする災害において活用されている。しかし、DISAANAでは、大規模災害の発生時に膨大な被災報告が出力され、被災状況の概要を一目で把握することは困難だった。そこで、この課題を解決すべく、災害状況要約システムの研究開発を進めてきたという。

今回公開された災害状況要約システムD-SUMMは、Twitter上の膨大な災害関連報告をわかりやすく整理し、要約するシステム。NICTが既に公開しているDISAANAでは、「火災が発生している」「火事が起きている」など、意味的に類似する被災報告が別々に出力されていた。D-SUMMでは、これらの報告を一まとめにすることで、よりコンパクトに被災報告を要約して提示。また、被災報告をそのタイプ(地震、道路やインフラの被害、物資の不足等)毎に分類して、必要とする情報へのアクセスを容易にするという。

さらに、指定エリアの下位のエリア(指定エリアが県の場合は、県下の市町村)単位毎に被災報告を整理し、重大な被災報告が多く挙がっているエリアから順に表示することで、どのエリアの被害が大きいかをわかりやすく提示するという。

これらの機能を実現するために、DISAANAで被災報告のタイプを分類するために使用していた意味カテゴリー辞書(2,800万語)を機械学習、統計処理を用いて細分化し、より細かい意味カテゴリーを設けたという。こうした工夫によって、地図上での表示も含めて、より直感的で分かりやすい被災状況の提示が可能になり、効率的な救援、避難の支援に貢献するという。

なお、同研究の一部は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)「レジリエントな防災・減災機能の強化」(管理法人・JST)の支援を受けて実施されたものだという。

【関連リンク】
情報通信研究機構(NICT)
D-SUMM(ディーサム)

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