ファーウェイ、ネットワーク制御の自動化を目指す人工知能「Network Mind」の研究結果を発表

ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は10月27日、同社のノアの方舟研究所(Noah’s Ark Laboratory)がインテリジェントで自動化されたネットワーク・トラフィック制御の実現に向けて開発を進める人工知能プロトタイプ「Network Mind」の研究結果を発表した。

機械学習を応用して通信トラフィック変化の自動検知と精確な予測を行う「Network Mind」は、サービスの変化に応じたミリ秒単位での応答、自動適応、最適化が可能で、数百万ものネットワーク・エレメントをスムーズに管理する。そのため、通信事業者や企業の超大規模ネットワークにおける複雑なサービスで、優先度に応じた自己適応型のネットワーク制御の実現を支援することができるという。

5G、IoT、SDN、AR/VRといった新たなテクノロジーが続々と登場するにつれ、ネットワーク・エレメント数、データ・トラフィック量、サービスの種類は増加の一途をたどっており、こうしたネットワークの複雑化を背景に、あらかじめ定義したルールに沿った手動での制御は不可能になりつつある。こうしたことから、多くの研究機関で自動モデリングを利用したインテリジェントなネットワーク制御と管理を実現する手法の研究が進められている。

ファーウェイのノアの方舟研究所は昨年12月、ネットワーク制御の自動化を目指す人工知能プロトタイプ「Network Mind」を開発した。複数の通信事業者と協力して進めているライブ・ネットワーク上での試験では、「Network Mind」が複雑なネットワーク制御において効率性、柔軟性、信頼性に優れていることが確認されており、テンプレート・ベースのアルゴリズムやヒューリスティックな最適化アルゴリズムを利用する既存の制御方法に比べ、タスク完了時間やポリシー生成時間の主要なパフォーマンス指標において効率性を最大500%向上した。

また、「Network Mind」は、大規模な光ネットワークのパス解析時の効率性を50倍以上改善し、光ネットワークの障害回避などの典型的なユース・ケースの解析に要する時間を5時間からわずか6分に短縮することが可能だという。ネットワークの状況やビジネス・モデルが変化した場合でも、「Network Mind」が自動的に適応してモデルを更新し、既存のサービスへの影響を最小化するという。

この「Network Mind」を支える主要なテクノロジーは、オンラインの深層強化学習、リアルタイムのビッグデータ解析・分析で、深層学習が効果的な抽象表現を、強化学習が自己適応と自己進化を可能にする。こうしたテクノロジーにより、データに基づいてネットワーク側で自動的に学習してアップグレードできるようになり、自動化されたインテリジェントな制御と管理を実現することができるという。

【関連リンク】
ファーウェイ(Huawei/華為技術)
ノアの方舟研究所(NOAH’S ARK LAB)

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