4.5G、5Gとはどういう通信なのか? -Huaweiグローバルモバイルブロードバンドフォーラム 2016 レポート①

ファーウェイ(中国語表記:華為技術、英語表記:HUAWEI)は、2016年11月24日から2日間、第7回グローバルMBB(モバイル・ブロードバンド)フォーラムを千葉県の幕張メッセで開催した。本フォーラムは今まで多くのパートナーや関連企業と共に中国、イギリス、ドイツなどの国で行われ、MBBの技術と業界の発展を目指している。

HuaweiグローバルMBBフォーラム 2016 レポート① ─4.5Gから5Gへ、新たなユザー体験を実現

今回のMBBフォーラムはGSMA、SoftBank、ドコモなどの20団体以上のパートナーが参加し、3,500平米の会場で様々なデモ・製品、研究成果・活用事例、特に4.5Gと5Gに関する無線ネットワークのアーキテクチャーが展示されていた。また、ファーウェイ CEO兼取締役副会長の胡 厚崑(ケン・フー)氏を初めとする基調講演も開催された。

ファーウェイは5Gの事業展開を2009年から始めた。現在、4.5Gは4Gと5Gの橋渡し的な通信規格として、コネクテッドカー、スマート農業、VR、スマートホーム、ロボットなどのいろんな産業において使われようとしている。ユーザ体験を向上させ、より高速なデータ通信、多くの同時接続と低遅延という目標を狙っている。

4.5Gを説明する前に、4Gと5Gの差異を先に明らかにさせたい。

1.通信速度
理論的に4Gの最高通信速度は150Mbpsだが、5Gなら10Gbpsまで実現できる。具体的に例を挙げると、1つ8Gbpsの映画をダウンロードする時間は4Gで7分、5Gだったら6秒で十分だということだ。

2.同時接続数
1つの基地局で4Gの同時接続数は何千であり、5Gのは千平米の範囲で百万の接続が可能になる。さらに、5Gの通信技術が実現したら、全世界で1千億もの接続数が実現できると見込まれている。「1千億」とは、ほとんどすべてのモノがインターネットにつながることができ、「完全につながる世界」が実現可能な数である。

3.低遅延
4Gの最低遅延時間は50msだが、5Gの場合、1msまで短縮することができる。例えば、100㎞/hで運転している車は4Gの場合では50msで距離は1.4m移動することになるが、5Gの通信環境の場合、たった2.8㎝になる。

HuaweiグローバルMBBフォーラム 2016 レポート① ─4.5Gから5Gへ、新たなユーザ体験を実現

つまり、前述したVRやコネクテッドカーなどは、この3つの特徴がある5Gの通信技術によって可能になるだろう。

しかし最速でも5Gの通信規格を決められるのは2019年末であり、実社会での応用は2020年もしくは、それより遅くなるかもしれない。VRやコネクテッドカーからすると、5G技術の発展を待つことは難しいかもしれない。

フォーラムの5Gのブースの担当者よると、5Gを完全に実現する前に、4G通信事業の利益最大化と5Gの早期プロモーションのため、4.5Gの導入が必要となっている。現在、ファーウェイはドコモとともに5Gネットワーク向けの無線アクセス技術のフィールド・トライアルが実施し、WTTx(Wireless to the X、)またはNB-IoT(NarrowBand-IoT、狭帯域IoT)などの4.5Gネットワークサービスを活用した、HD映像やVRの分野に提供しだしている。WTTxはファーウェイが開発した家庭・中小企業向けの大容量通信ソリューションであり、NB-IoTはIoT産業向けの遠距離通信可能な低消費電力の無線技術だ。

HuaweiグローバルMBBフォーラム 2016 レポート① ─4.5Gから5Gへ、新たなユーザ体験を実現

また、注目を集めていたファーウェイのCloudRANソリューションという無線ネットワークサービスである。ポケモンgoのような大規模なイベントで起きたような、ホットスポットを急に増やしたり、通信速度や同時接続数の増強も対応しなければならない。このようなチャレンジに直面したため、ファーウェイは、10年前に発表したSingleRANから現在のCloudRANまで進化させたのだ。

CloudRANは4.5G通信技術の重要なソリューションであり、ユーザのニーズに応える配信機能、フレキシブルなアーキテクチャ、オープンプラットフォームなどのメリットがあるという。4Gの通信サービスの場合、1つ基地局の近くにいるユーザは、同じなデータチャネルを使わなければいけない。その結果、ユーザ数が増えるとともに、通信速度も落ちる。しかし、CloudRANは1人1人のユーザの通信ニーズに応じて、データを送信することができる。一方、フレキシブルなアーキテクチャというのは、LTE、5G及びWiFiなどのマルチ無線通信ネットワークをスムーズに変換することができることを指している。CloudRANソリューションはマルチ通信ネットワークをカバーした上、、ユーザ体験をより高めることができ、高速と低速のネットワークの変換もスムーズに行うことができる。

5Gの特徴

HuaweiグローバルMBBフォーラム 2016 レポート③ ─次世代移動通信システム、5Gでより繋がる世界

ここまでは、4.5Gの特徴を述べてきたが、今回ファーウェイの展示では5Gに関してもそのアーキテクチャとなる「Network Slicing」について解説していた。

Network Slicingとは、簡単に説明すると、人々がVR/AR、コネクテッドカー(例:自動運転)とIoT関連製品(例:スマートメーター)などのサービスに求めることが違っているため、利用されるネットワークも別々に管理する必要がある。Network Slicingをすることでこれらの複数の要求を1つのネットワークの資源に集約することが可能となるため、より効率的利用が可能となり、ユーザの体験も向上する。

また、Network Slicingを実現するためには、NFV(Network Functions Virtualization、ネットワーク機能仮想化)とSDN(Software Defined Networking, ソフトウェアより動的なネットワークの仮想化)の2つの仮想化コンセプトが重要となるのだ。

NFVはネットワークの機能がすべてハードウェア及び仮想化基盤上で動作するソフトウェア上で構成されることを指している。一方、SDNは仮想化されるネットワークの構築や集中・遠隔制御をすべてソフトウェアより自由に行われることが実現できるコンセプトだ。

HuaweiグローバルMBBフォーラム 2016 レポート③ ─次世代移動通信システム、5Gでより繋がる世界

すでに、ファーウェイは、NTTドコモとも4.5 GHz帯域を使用して、5G大規模フィールド・トライアルは日本の横浜市で成功している。

今後、より多くの企業や団体と共に、5G通信技術の発展に貢献していきたいと考えている。

【関連リンク】
ファーウェイグローバルMBBフォーラム2016

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