株式会社Moffは、株式会社三菱総合研究所(以下、MRI)と、ウェアラブルIoTを活用した介護予防・リハビリテーションなどのウェルネス新サービスの事業展開を目的とする業務・資本提携を締結した。
背景
加齢や疾病により低下した身体機能の回復や機能低下の積極的な予防を通じて、より質の高い自立した生活を享受できるウェルネス社会(※1)の実現が課題と考えられている。
MRIは、この課題解決に向けて健康増進サービスの推進や自立的な介護予防支援を目指すなかで、健康増進や予防の効果を定量的に「見える化」することの重要性に注目してきた。なかでも既存の活動量計などでは把握できないより複雑な身体機能を、いつでもどこでも手軽に計測できるウェアラブルIoT(※2)は、ウェルネス社会実現への鍵になると認識している。
Moffは、自社開発のウェアラブル・センサー「Moff Band」や、音声や動画を身体動作と連動させることで運動を楽しいゲーム体験に変えるアクティブ・ゲーミフィケーション、複雑な身体機能の認識アルゴリズムの開発基盤などを統合し、一貫したサービスとして提供している企業である。
※1 公衆衛生医師であったハルバート・ダン博士が、1961年に従来の「Health」にかえて提唱した新しい健康の概念を表す言葉。WHO(世界保健機関)憲章前文における健康の定義「健康とは、身体的、 精神的、及び社会的に完全に良好な状態(Well-being)であって、単に病気でないだけでない」という文の「完全に良好な状態」をさらに一歩進め、輝くように生き生きしている状態をWellnessと定義した。
※2 利用者の体に装着したウェアラブル・センサーをインターネットに接続したIoT(Internet of Things)技術
背景業務・資本提携の概要
MRIとMoffは、MoffのウェアラブルIoTを活用し、ウェルネス分野における新サービスを共同で開発・展開することで合意した。具体的には、運動時に体に装着したMoff Bandからリアルタイムに身体機能データを取得することにより、利用者本人が運動の結果を正しく確認し、身体機能の回復および介護予防の効果を高めることが期待できるサービスである。
両社は、この協業関係をより強固なものにするために、MRIからMoffへの出資についても合意し、本サービス開発を加速させ、来春4月には第1弾のサービス提供を目指している。また、長期的には、本サービスを通じて蓄積した身体機能データに基づく新たなサービス開発や、分析基盤の構築にも取り組む予定である。
ウェルネス分野で目指す事業展開
Moffは、今回の業務・資本提携を通じ、自社のウェアラブルIoTプラットフォームが、日本国内における介護予防とリハビリテーションを始めとした自立した健康社会のためのサービスインフラとなることを目指している。特に介護予防については、世界の中でも課題先進国である日本発のソリューションとして、米国・アジア等への進出も視野に展開していく予定だ。
【関連リンク】
・モフ(Moff)
・三菱総合研究所(MRI)
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コンサルタント兼IoT/AIライター 人工知能エンジン事業の業務支援に従事するかたわら
一見わかりにくいAIの仕組みをわかりやすく説明するため研究中