STマイクロエレクトロニクス、性能と効率を最適化した低消費電力マイコンSTM32L4シリーズの新製品を発表

STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、ARM Cortex-M4Fプロセッサの性能と、独自の超低消費電力技術を融合した最新の32bitマイクロコントローラ(マイコン)であるSTM32L496およびSTM32L4A6を発表した。同製品は、従来より増加したメモリ容量、高度なグラフィック・サポート機能、豊富なペリフェラルを集積すると共に、省電力性と柔軟性をさらに高めている。

大容量の内蔵RAM(最大320KB)が、IoT機器やスマート・ウォッチなどの低消費電力が求められる機器において、STのChrom-ARTグラフィックHWアクセラレータ「Chrom-ART Accelerator」によるスムーズなディスプレイ表示を可能にする。その他、最大1MBのFlashメモリ、CANインタフェース、カメラ・インタフェース、水晶発振子無しで動作するFull Speed(FS)USB On-The-Go(OTG)を搭載。

また、多ピンのUFBGA169パッケージ・オプションは、STM32L476/486が持つ豊富なデジタル / スマート・アナログ機能に加え、新たなペリフェラルを、より柔軟に活用できるようにするという。さらに、STM32L4A6は、ハードウェア暗号化アクセラレーションを搭載しており、SHA-256およびAES-128/192/256アルゴリズムを実行する。

新しいSTM32L4は、高いプロセッサ性能と卓越した電力効率を両立している。処理能力を示すEEMBC(※1) CoreMarkスコアは、その他の超低消費電力プロセッサを大きく上回る273である一方、低消費電力性能のベンチマークであるULPBenchスコアは217で優れた電力効率を証明している。アクティブモード時の消費電流はわずか37μA/MHzのため、小型バッテリでも駆動時間の長時間化が可能になると共に、環境発電を電源とするエネルギー・ニュートラルな製品を生み出す可能性を拡げるという。

また、STは、STM32L4のさらなる効率化に向け、外付けDC-DCコンバータでプロセッサを駆動するオプションも用意している。STM32L4のFlexPowerControlアーキテクチャは、消費電力をさらに低減させる新しいシャットダウン・モードと、プロセッサおよびペリフェラル用に複数の独立電源を搭載しているほか、充電回路付きの個別V(BAT)ドメインを装備することにより、バッテリ電源の利用や再充電の柔軟性を向上している。

STM32L4は7種類のローパワー・モードにも対応しているため多様な選択が可能で、I/OレベルとSRAMの内容を保持するオプションも備えている。このオプションには、それぞれ複数のサブモードがあり、アプリケーションの多様な要求に応じて消費電力を高精度にトリミングすることができる。

新しいSTM32L4には、STM32Cubeのツールおよびソフトウェア、2種類のNucleo-144ボード、さらにはオーディオ/グラフィック機能を内蔵し各種接続規格(Arduino、Pmod、STMod+)に対応したSTM32L496 Discovery Kit(STM32L496G-DISCO)など、広範な開発エコシステムが用意されている。

NUCLEO-L496ZG-Pは、プロセッサを直接駆動するDC-DCコンバータを搭載しており、消費電力の要件が非常に厳しいアプリケーション開発において、柔軟な電源アーキテクチャを簡単に活用することができる。また、従来品と互換性のあるNUCLEO-L496ZGも提供。このボードは、既存のNucleo-144ボードと同様の機能を搭載している。

STM32L496RET6(LQFP64パッケージ、Flashメモリ:512KB、SRAM:320KB)の参考サンプル価格は約4.63ドル。従来品と互換性を持つNucleo-144ボード(NUCLEO-L496ZG)は約19ドル、Discovery Kit(STM32L496G-DISCO)は約70ドルで、現在販売中。NUCLEO-L496ZG-Pボード(外付けのDC-DCコンバータ搭載)は、2017年4月に販売代理店により販売予定。

※1 EEMBC:Embedded Microprocessor Benchmark Consortium

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STマイクロエレクトロニクス(ST)

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