大阪大学、富士通、富士通研究所、次世代クラウド基盤の低炭素化に向け「富士通次世代クラウド協働研究所」を設立

国立大学法人大阪大学と富士通株式会社、株式会社富士通研究所は、将来の低炭素化社会に対応した次世代クラウド基盤の開発に向け、省エネルギー技術やセキュリティ技術の研究、および所属する大阪大学学生を主な対象に、低炭素化クラウド基盤技術を持つ次世代技術者の育成を行う「富士通次世代クラウド協働研究所」を大阪大学サイバーメディアセンター内に2017年4月1日に設立した。

クラウド基盤やそれを格納するデータセンターの消費電力は世界的に増大を続けており、CO2排出量削減が喫緊の課題となっている。また、近年急速に拡大するAI活用では大量のデータや演算処理が必要となるため、さらに多くの電力消費が予想され、データセンターの省エネ化、および低炭素化技術の研究開発に対する社会的な要請は極めて高くなっている。

同協働研究所では、今後、クラウドの活用により増加すると見られているデータセンターの二酸化炭素(CO2)排出量削減に関する冷媒搬送エネルギーを使わない冷却技術や低消費電力AI基盤などの技術や、その実現に必要な外部からのファシリティ制御に求められる様々なセキュリティ技術を開発するとともに、POCにおいて、研究員が課題設定と解決手法の検討を行うことを通じて、即戦力として社会ニーズに柔軟に対応できる人材を育成するとしている。

さらに富士通独自のディープラーニング専用AIプロセッサ「DLU」(注1)を始めとした低消費電力プロセッサ技術や、大阪大学が持つ大量の実験データを活用したPOCを通じて、データセンターの実際の消費電力データを元に省エネ技術を開発することで、今後消費電力の増大が予想される次世代クラウド基盤、次世代AI基盤の省エネ化・低炭素化を実現する。

また、富士通は、開発成果を富士通のAI技術「Zinrai」へ適用することを目指すという。

<富士通次世代クラウド協働研究所の概要>

  • 設置期間
    2017年4月~2020年3月の3年間
  • 設置場所
    大阪大学サイバーメディアセンター内
  • 主な研究テーマ
    1. AIの学習データや実験データなどを地理的に離れた複数の大陸に地域分散保存し、データセンターの内部冗長化により損なわれる省エネ性能を抜本的に解決するCold Storage Geo Replication技術およびその活用技術。
    2. 液体浸潤冷却技術や冷媒の自然対流、重力を利用した冷媒移動など、エネルギーを使わない冷媒搬送技術による革新的な冷却技術を用いたデータセンター省エネ技術。
    3. IoT機器向け認証技術(注2)により、データセンターの外部から機器を制御して省エネを実現するセキュリティ技術。
    4. GPU(注3)や、富士通が開発するディープラーニング専用プロセッサ「DLU」を始め、低消費電力プロセッサ技術を活用した次世代AI基盤の省エネ・低炭素化技術。
    5. 上記を基に構築したテストベッドによるPoC。

注1 DLU:Deep Learning Unitの略。富士通が開発中のDeep Learning用のプロセッサ。
注2 IoT機器向け認証技術:IoT機器で高速に動作する暗号通信向け認証技術を開発
注3 GPU:Graphics Processing Unitの略。主に画像処理に特化したプロセッサ。

提供:富士通

【関連リンク】
大阪大学(OSAKA UNIVERSITY)
富士通(FUJITSU)
富士通研究所(FUJITSU LABORATORIES)

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