office hack ピッチコンテスト開催、オフィスの不便を解消するIoTサービスとは

ノートやデスクなどオフィスや仕事に使うモノを、テクノロジーの力で進化させて、世の中の”働く”に新たな価値を創ろうとするチームや個人を応援するプロジェクト「office hack」。

先日、その第1弾、仕事・オフィス×IoTにフォーカスしたプロダクトのピッチコンテストが開催された。

この試みは、おうちハックという言葉があるが、IoTといったときに家、車などはイメージしやすいがオフィスハックという分野はなく、オフィスハックに関心がある人同士を繋げて発信していきたいという想いからはじまったという。

コンテスト前半は、スタートアップや新規事業を検討している企業向けに、株式会社リクルートキャリア、コクヨ株式会社、Qrio株式会社、TBWA/HAKUHODO/QUANTUMの4社のパネルセッションが行われた。

パネルセッション

 

リクルートキャリア

株式会社リクルートキャリア ネットビジネス推進室IoTグループ シニアマネージャーの宮崎雄一朗氏
株式会社リクルートキャリア ネットビジネス推進室IoTグループ シニアマネージャーの宮崎雄一朗氏

 

働き方が変わる未来を作りたいという想いからはじまった、リクルートキャリアが展開する「カクシン」。これは、仕事の業務プロセスや働く環境の不便さをなくし、 もっと楽しく働ける未来を作りたいという新しいチャレンジプロジェクト。

その中のひとつに、名刺入れとスキャナーが合体した「ケースキャン」というプロダクトがある。まだ製品化はしていないが、宮崎氏が「名刺管理サービスを使い続けるのが面倒だった。」というところから取り組みをはじめたという。サービスの内容としては、ケースキャンに名刺を入れると、その場で情報がクラウドにあがり、名刺をデータ化してくれるというもの。

宮崎氏は、カクシンの取り組みも個人からはじまったといい、仕事・オフィス×IoTは「社内の中で個人事業主的な動きをして、こういう場で繋がっていくといいのでは」とコメントした。

 

コクヨ

コクヨ株式会社 経営企画室 新規事業開発センター稲垣 敬子 氏
コクヨ株式会社 経営企画室 新規事業開発センター稲垣 敬子 氏

 

13万点もの商品を扱うコクヨ。最近では、ノートに文字を書くと書いた内容がそのままPCに転送されるCamiApp Sという製品なども扱う。その他、オフィス向けの通販カウネットや、ヒカリエにあるMOVというコワーキングも運営している。

コクヨからテクノロジーの提案はまだできていないというが、どうやったらオープンイノベーションがはじまるかという視点で、いろんな会話ができるイベントスペースを用意したりしているという。

 

TBWA\HAKUHODO\QUANTUM

TBWA\HAKUHODO\QUANTUMシニアプロジェクトマネージャー岸田 泰幸 氏
TBWA\HAKUHODO\QUANTUMシニアプロジェクトマネージャー岸田 泰幸 氏

 

博報堂が母体のTBWA\HAKUHODO\QUANTUMは、新規事業開発や、大企業とスタートアップが組んで開発を進めるというオープンイノベーションなどの推進をサポートしている会社だ。

岸田氏の発表によると、スタートアップが失敗した理由のトップ42%は、マーケットからのニーズがなかったことによるとし、「世の中から必要とされるかが大事」とコメントした。

さらに、「これからの時代にはオープンイノベーションは必須条件で、オープンイノベーションができる企業が生き残る」と締めくくった。

 

Qrio

Qrio株式会社 営業企画部マネージャー佐藤 竜斗 氏
Qrio株式会社 営業企画部マネージャー佐藤 竜斗 氏

 

Qrioは、ソニーなどの大企業が資本を入れているジョイントベンチャーだ。

ホームオートメーションを製造、販売している会社で、第1弾としてQrio Smart Lockを発売した。これは部屋の内側につける、後付の鍵デバイスで、資金はクラウドファンディングで調達した。

IT系ベンチャーなどQrio Smart Lockを使っているオフィスもあり、シェアオフィスの引き合いも多いという。また今後、法人向けに提供予定のAPIを活用することで、大企業の会議室の予約や、保養所もWeb上で管理が可能になる。

大企業とスタートアップが組んで成功した事例は少ないというが、大企業と組むことのメリットとして、大企業独自のノウハウ・知識に容易にアクセスすることが可能になるという点をあげた。

 

ピッチコンテスト

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ピッチに参加したのは、創業前〜創業直後のフェーズのスタートアップ5チーム。それぞれオフィスで困っていることからヒントを得た、プロダクトやサービスの発表となった。

その中からトップを獲得したのは、同列1位で、交通費清算がラクになるプロダクトを作った「Coban」と、物流の新しいインフラを構築する「PosTel」の2社だった。

Coban

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大手電気メーカーで半導体設計に携わっていたエンジニア2名と、デザイン事務所で経験を積んだのちに独立したプロダクトデザイナーのチーム。

創業して1年目のCobanが発表したのは、「出張後の交通費の申請が面倒」というところからヒント得たIoTプロダクト。電子マネー市場は成長している。

電子マネーの残高表示が表示されるパスケースの開発により、電子マネーの残高確認ができない問題を解決できるという。

「経費精算はWebプレーヤーが多いが、ハードウェア入っていくのはいいと思う。」「経費精算は本当にめんどくさく、あったらいいなと思った」など、審査員からの評価も高かった。

早くて年明けリリース予定。

 

PosTel

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参加者からの一般票が多かったというPostel。

再配達を減らすというコンセプトのハードウェアプロダクトを、Web系エンジニア3名のチームで、1か月で開発したという。再配達については、排気ガスや人件費の問題があがっている分野だ。

PosTelはポストに届いた郵便物をリアルタイムで利用者に通知し、不在票が届いた場合には、荷物の再配達依頼までを外出先から行える。

審査員からは「ユーザーがどういう風に使うか考えたらいいと思う。」「ニーズがすごく高い。一緒にやりたい。」「大きい会社だと社内便などがあって社内システムにも使えるといいなと思った。」という評価だった。

「まだまだ駆け出しでプロたタイプの段階で課題のも山積みだけど応援していただければと思います。」とコメントした。

 

その他、オフィスでの活動をSNS上で知らせるサービス「Liker」や、居眠りチェッカーなどを開発した「パマコ」、PepperとIBM Bluemixを活用しターゲットを絞った広告配信を開発した「レッドインパルス」などは惜しくも賞を逃した。

まだ創業前、創業したてという若いスタートアップ限定のピッチコンテストだったため、まだブラッシュアップしていくことが必要なサービスやプロダクトも多かったが、これらのIoT世代を担う企業に成長してほしい。

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