IBMとダブリン・シティー大学、世界の水保全問題の解決へ向けIoT技術導入で共同研究を開始

アイルランドのダブリン・シティ大学(DCU)とIBMは、水資源の保全を支援するために、IoT技術を活用する共同研究開発のパイロット計画を進めると、3月22日の「世界水の日」に発表した。

この産学の共同研究プロジェクトは、同大学のナショナル・センター・フォー・センサー・リサーチ(National Centre for Sensor Research)を通じて、DCU水研究所(Water Institute)が保有する環境センシングにおける専門知識と、IBMのコグニティブ(認知)IoTの環境ソリューションの取り組みを結び付けるもの。このパイロット計画の一環として、IBMはDCU水研究所の産業諮問委員会(Industry Advisory Council)へ参加しました。

この共同研究において注目すべき点は、新しく開発されたDCUの次世代センサー技術にある。水質の重要な側面を、現在実用化されている商業的な技術よりも大幅に低いコストで、モニターする能力を持つ。この次世代センサーは、将来的にIBMの環境IoTプラットフォームと組み合わせたとき、グローバル規模での水管理にきわめて重要な恩恵をもたらす可能性があると期待されているという。

IBMの機械学習およびコグニティブIoT技術を組み合わせたDCUセンサーの展開は、天然資源を保全し、淡水および海洋環境の両方で水質などの環境管理問題に効果的に対処することを目指している。

IBMのコグニティブIoT技術はさまざまな環境下で、品質と信頼性の高いデータ収集を保証するセンサー・プラットフォームの深層学習(ディープ・ラーニング)能力を提供。IoTベースのセンサー・プラットフォーム、またはセンサー自体に組み込まれた高度な分析機能は、公衆衛生/安全または修復作業にとって極めて重要なポイント「わずかな環境変化を早期に発見する」のモニタリングに大きく役立つという。

これらの課題には、自然または人工の、あるいは気候の影響による、水質の変化が含まれる。センサーは、環境の変化をよりよく理解するために必要な、物理的、化学的、生物学的パラメーターを測定。この応用として考えられるのは、湖沼、河川、河口、海洋生態系に影響を及ぼす農業や雨水の排水などの汚染源の管理改善だ。

IBMとDCUはこれらのパイロット計画をアイルランドと米国において実施。ニューヨーク州のジョージ湖では、IBMが参加している進行中の「ジョージ湖におけるジェファーソン・プロジェクト」と並行して、展開される予定だという。

アイルランド産業開発庁日本代表のデレク・フィッツジェラルド氏によると、「IoTやITは、アイルランドが非常に力を入れている産業です。主な理由として、能力が高く、高いスキルを持った労働者が多くいるからでしょう。このような労働者の多くがアイルランド出身である一方で、世界中からも有能な人材が集まってきています。それは、アイルランドが英語を話す国であること、EU(欧州連合)の確固とした加盟国であること、また、安全且つ、優れた教育制度と医療制度により、すばらしいワークライフ・バランスが得られる、ことなどが魅力になっているからです」

【関連リンク】
アイビーエム(IBM)
ダブリン・シティ大学(DCU)

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