Appleの年次イベントWWDCが6月5日―9日カリフォルニア州サンノゼ市で開催されており、新技術や商品の発表はイベントの初日に多く行われた。
「ARKit」という開発用のプラットホームを開発者向けに公開し、iPhoneやiPod向けのARソリューション開発を促進している。ARKitを使ってゲーム、ショッピングや産業デザインなどの分野でソリューション開発が可能だ。
Appleの音声パーソナルアシスタント「Siri」は女性と男性音声設定が可能になり、イントネーション、ピッチ、ストレスや会話テンポの調整が前より自然になった。さらに、Siriに翻訳機能が追加されて、英語を中国語、フランス語、ドイツ語、イタリア語やスペイン語に翻訳できるようになった。 また、音声サービスだけではなく、ユーザーの使用パターンをデバイス上に学習し、それに基づいてユーザーに情報を提案する。
また、ユーザー対ユーザー(PtoP)が直接支払いできるソリューションは、すでに北米や中国では実現されているが、今回、このような個人間の支払いがApple Payで実現された。支払いはiOSのメッセージ機能で直接送金するか、Siriに支払うように命令することで可能となる。
もう一つ大きな発表となったのは「HomePod」だ。
長い間、噂されていたAmazon Echoへの対抗商品で、HomePodがApple版のホームアシスタントになる、という期待もあったが、現在のAppleの発表によると、HomePodはSiriでコントロールできるワイレススピーカーとして紹介された。
HomePod を使う場合、AppleMusicサービスに加入し、そこからユーザーが好きな曲を学習した後、ユーザーの好みにぴったりの曲をお勧めできるという。
また、学習された内容はユーザーが使っているすべてのAppleデバイスに共有される。また、ミュージック・ライブラリー内での検索が可能だ。HomePod は今年12月からオーストラリア、イギリスやアメリカで販売される予定だ。
上記以外にも、Apple は新しいハードウェアなどを紹介したが、この記事ではIoTに関連性があるものに絞った。
Apple newsroom IoS
Apple newsroom HomePod
無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。