GE、Predixの新たなデジタル・ソリューション、パートナーシップを発表

GEはインダストリアル向けのアセットのために設計された新たなソリューションを発表し、デジタル・インダストリアルを活用したさらなる成長へのロードマップを示した。

GE会長兼CEOのジェフ・イメルト氏は次のように述べている。「ヨーロッパはデジタル・インダストリアルな時代を先導します。例えば自動化、高度製造技術、人工知能といった技術に投資をおこない、新たなスキルを身につけることによって、インダストリーを変革させ、生産性を引き上げることが可能となります。GEは長期にわたり、ヨーロッパでの事業にコミットをしており、これからも将来に向けた投資をおこないます。」

次世代の「インダストリアル・サービス・モデル」を提供

現行のインダストリアル向けサービス・モデルを変革することが、GEが推進している「デジタル・インダストリアル・ジャーニー」の重要な要素のひとつだという。多くの企業は、機器やアセットを管理し、サービスをおこなう際にデータから導くインサイトと行動をリアルタイムに組み合わせる能力が不足しているため、生産性に多大なる影響を及ぼす予期せぬダウンタイムを引き起こす事態がしばしば発生する。

機器やアセットが重要な役割を示すインダストリーでは、壊れたら修理するというモデルから、予知的なモデルに進化することがコスト低減やダウンタイム削減のために大変重要。この新たなサービス・モデル導入により、潜在的な機器の不具合を先回りして理解することができ、適切な部品とツールを素早く手配することが可能となるという。

これを実現するために、GEデジタルは、クラウドベースのフィールドサービス・マネジメント(FSM)ソリューションであるServiceMax (サービスマックス)と、インテリジェントなアセット・パフォーマンス・マネジメント(APM)製品群を組み合わせ、新しいインダストリアル・サービス・モデルを提供するための統合ソリューションを発表した。2017年後半から、ServiceMaxとAPMを組み合わせ、機器を利用するライフサイクルにわたり、予測や管理、サービスの方法を変革することが可能となる。

GEデジタルのAPMとFSMソリューションは、予知保全のニーズから、障害情報や必要業務のレコメンド機能まで、サービスデータを自動的に収集して分析し、インダストリアル・カンパニーの伝統的な資産監視から高度な予知保全と資産管理に至るまで包括的に支援する。

この新しいソリューションは、スケジューリング機能を強化している。顧客のサービス向けスタッフとサービスのニーズを同期させることによって、適切なスキルをもつエンジニアを適切な業務にタイムリーに派遣し、無事に業務が完了するようにするという。

このソフトウェアは、現場の作業者から更新情報を受け取り、問題の特定から解決までのクローズドループを提供。また、アラートごとに分析を改善するために、時間の経過とともに最も効率的な問題解決方法について「学習」するとしている。

エッジにおけるサービス・トランスフォーメーション

GEベンチャーズは予知データ解析、ロボティクス、人工知能(AI)を駆使し、石油&ガス、輸送やエネルギー各業界向けに最先端の検査サービスを提供する、データ駆動型の新会社アビタス・システム(Avitas Systems)を設立した。

Predixプラットフォームを活用したアビタス・システム・ソリューションは、特に石油&ガス、輸送、エネルギー業界などの遠隔地にアセット(資産)を持つ企業のサービスへのニーズをサポートするために開発されている。このソリューションは、顧客が検査データを分析したり、規制や天候など外部の情報源を統合したり、欠陥を自動的に特定したり、最適な検査と保守のスケジュールを推奨させるのに役立つという。

このシステムは、さまざまなソースからのデータを融合し、これらの関係を個別に分析してより深い分析を行い、ユーザーのフィードバックを組み込んで、よりスマートで正確な欠陥検出を実現するとしている。

また、ロボット技術を活用し、高リスクな業務を減らすことで、アビタス・システムは、検査プロセスをより安全にする。データ自動化によって、最大コストを25%削減するなど、効率化も進める。発生予想リスクに基づく検査を実行することで、アビタス・システムは機器の寿命を伸ばすことにも貢献するという。

GEはこのサービス・トランスフォーメーションには400億ドルの市場があると推定している。ServiceMax、APMとアビタス・システムを活用することで、GEは顧客がライフサイクルの各段階で機器やアセットを管理、最適化し、インサイトを得ることをサポートしている。 エッジからクラウドまでのコンピューティング機能を提供するプラットフォームとして、Predixは、GEの顧客に、インダストリアルのインフラストラクチャおよびオペレーションのあらゆる部分の見える化、制御、および分析的なインサイトを提供する。

エネルギー管理とオペレーションを変革

インダストリアル・インターネットを活用するための新しい産業用アプリケーション・スイート、ソリューション、パートナーシップを発表した。これらのソリューションは企業のデジタル・インダストリアル化を実現し、インダストリアル・インターネットのためのPredixのツールとアプリケーションのラインアップをさらに拡張させるという。

  • データ最適化エネルギー取引&「デジタル・ユーティリティ」
    電力市場の変化に対応するため、GE Powerは、リアルタイム分析に基づき、発電事業者や電力会社のため、最適な電源に対応するPredixの新たなアプリケーション「デジタル・ユーティリティ」を発表した。このデジタル・ユーティリティは発電機器全体の発電効率向上のためのアナリティクスをおこなうOperation Optimizationソフトウェアのアップデート版。電力会社向けのAPMソリューションは電力のバリュー・ネットワーク(EVN)全体のすべての機器を結びつけ、発電から系統にいたるまで機器やアセットの状況を一元化し、適切な意思決定を支援する。
  • 先進的なユーティリティ向けソリューション
    GEデジタルとPwCとの協業を通じて、電力会社向けのPredix電力供給業務ソリューションを発表した。このソリューションは、より収益性の高い意思決定をおこなうために、GEのOperation Optimizationアプリケーションを通じてプラント性能データを、また Business Optimization アプリケーションを通じて事業データを分析する。今夏に発売予定。
  • CO2排出量の削減
    GE Distributed Powerと仏ダルキア(Dalkia)は、GEの代理店であるClarke Energyを通じて、ダルキアが設置した170基以上のイエンバッハ・ガスエンジンに、Predixを搭載したGEのmyPlant *APM ソリューションを搭載することを発表した。 これらのイエンバッハ・ガスエンジンを通じフランスの24万世帯に電力を供給し、CO2排出を低減する。これは年間約10万台の欧州車を路上からなくすことに相当するという。
  • Predixが実現するクリーンエナジー
    GE リニューアブルエナジーとフィナ・エネルジ(Fina Enerji)はトルコにある150基のGE風力タービンに対する10年間の保守契約を締結した。風力発電設備のオペレーションを向上させるため、GEのPredixが搭載されたデジタルウィンドファーム・ハードウェア&ソフトウェア・ソリューションが導入される。GE リニューアブルエナジーはデジタル技術をもとに、トルコでより賢いフォーキャストを提供する。
  • Predixが実現するアディティブ・マニュファクチャリング
    新たな製造技術を追求する GE アディティブはPredixエッジ技術をコンセプトレーザーM2の積層造形機器(3D プリンター)に搭載した。これにより、積層造形機器を遠隔からモニターし、データを収集することが可能となり、機器のパフォーマンスとオペレーションを向上させるインサイトから生産性向上をおこなう。
  • データ分析型ドリリング
    昨年GE マリンソリューションとデンマークに本社をもつマースク・ドリリング(Maersk Drilling)は、保守コストを最大20%削減し、掘削生産性を向上させることで、Maerskの掘削船の生産性を向上させることを目的とした、データ主導型のパイロットプロジェクトパートナーシップを発表した。MaerskとGEは、パイロットプロジェクトの成果を拡大するために、Maerskの第2のリグであるInterceptorへの展開を検討している。Predixが搭載された海洋向けAPMソリューションであるシーストリーム・インサイト(SeaStream Insight)の導入は生産性向上に向けて大いなる可能性を秘めているという。

【関連リンク】
GE(General Electric)
アビタス・システム(Avitas Systems)
GEデジタル(GE Digital)
GEベンチャーズ(GE Ventures)
GEパワー(GE Power)
プライスウォーターハウスクーパース(PwC)

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