エフセキュア、昨年スマートテレビを購入した消費者の割合はデスクトップPC購入者の割合に匹敵と調査結果発表

サイバーセキュリティ企業、エフセキュア株式会社が実施した調査では、過去一年以内にスマートテレビを購入したと答えた回答者が23%に上り、デスクトップPCを購入したと答えた人の割合とほぼ同一だった。

8,800人の消費者を対象に行われた調査からは、「モノのインターネット (IoT)」が消費者の間で徐々に受け入れられつつある一方で、プライバシーやセキュリティ対策がきちんと取られているか、不安を抱く人の割合が非常に高いことがうかがわれる(*1)。

 

同調査から、スマートテレビ以外のIoT製品カテゴリであるウェアラブル機器やネット家電についても普及が進みつつあることが明らかになっている。

その一方で、今回調査の対象となった消費者の70%がこれらの機器のハッカー被害が心配であると答え、69%がこれらの機器を通じた第三者による追跡を懸念していると回答した。

 

エフセキュアの戦略的脅威研究担当ディレクター、ミカ・スタルバーグは、普及が進んでいるIoT機器のタイプを考慮すると、上記に挙げた消費者の懸念は当然であると考え、次のように述べている。

「モノのインターネット(IoT)の普及は、娯楽の次に、生活の質を高める製品に特化しています。監視カメラやスマートキー、スマートカーのような製品はすべて物理的なセキュリティに重要な役割を果たします。これらIoT機器の普及が進めばオンライン上の脅威がより身近なものになるわけですから、この点に関して消費者が懸念を抱くのは当然のことなのです」

さらにスタルバーグは、家庭用ルーターがハッキング被害に遭うケースがここ数年増加している点を指摘し、この傾向はセキュリティ対策の不十分な機器が犯罪者のビジネスチャンスとして狙われていることを示すものだと述べている。

「IoT機器への攻撃は今後高まることが予想されますが、その原因はIoT機器のセキュリティ対策が充分でないためです。家庭用ルーターへのハッカー攻撃は、IoT機器が危険にさらされる可能性を顕著に示しています。ハッカーが家庭用ルーターを悪用してネットワークトラフィックを監視し操作する恐れがあります。『Lizard Squad(リザードスクワッド)』のようなハッカー集団はすでに脆弱性を悪用して、市場性の高いボットネットサービスを生み出しているのです」

 

IoT機器の普及が進むにつれて高まるセキュリティリスク

同調査結果をエフセキュアが昨年行った同様の調査結果と比較したところ、セキュリティやプライバシーに対する消費者の懸念にもかかわらず、モノのインターネットの普及が進んでいることが明らかになった(*2)。

より多くの消費者がより広範な製品カテゴリからIoT機器を購入しており、IoT機器の市場が順調に成長すると見込んだ、市場調査会社の予測を裏付けている(*3)。最も成長が著しい製品カテゴリは次の通り。

  • フィットネス・生活用追跡機器の普及が3%から5%に増加
  • インターネット接続型の家庭用モニタリング機器の普及が1%から4%に増加
  • TVストリーミング機器の普及が4%から6%に増加

スタルバーグは、これら製品カテゴリの大半が比較的新しく、従来IT製品の製造を手掛けてこなかったメーカーによる機器が多数を占めている点を指摘している。新しいタイプのIoT機器が加わることでネットワークの規模が拡大し、プライバシーやセキュリティに関する従来からの問題が深刻化する可能性がある。

「メーカーは使いやすさにばかり力を入れ市場投入を急ぐあまりに、限られた機能しか持たないIoT機器が大量に出回っていますが、これらのIoT機器はセキュリティ上の脆弱性を抱えています。セキュリティ問題に関してIoT機器と従来のIT製品とで大きな違いは見られませんが、IoT機器がネットワークに加わることでネットワーク規模が拡大し、セキュリティに関する従来からの問題が深刻化する恐れがあります。対応不可能な状況になる前に、消費者とメーカーの双方が管理可能なネットワークの確保について考えるべきです」

 

*1 出典:「エフセキュア消費者価値観調査 2015」 同調査は11カ国(米国、英国、フランス、ドイツ、ブラジル、アルゼンチン、コロンビア、メキシコ、イタリア、スウェーデン、インド)で実施されたオンライン調査だ。調査は1カ国につき800人、合計8,800人の、各年代、収入層の男女がバランスよく含まれた回答者を対象に実施された。調査データは2015年7月にToluna Analytics社が収集した。なお、2014年の調査データとの比較は、2014年と2015年の両方で調査を実施した国に限定して行っている。

*2 出典:「エフセキュア消費者価値観調査 2014」 同調査は6カ国(米国、英国、フランス、ドイツ、ブラジル、フィリピン)で実施されたオンライン調査だ。調査は1カ国につき800人、合計4,800人の、各年代、収入層の男女がバランスよく含まれた回答者を対象に実施された。調査はInformed Intuitions社とエフセキュアが共同作成し、調査データは2014年7月にToluna Analytics社が収集した。

*3 出典:IDC

 

【関連リンク】
エフセキュア株式会社
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