損害保険ジャパン日本興亜株式会社(以下、損保ジャパン日本興亜)は、全国約300箇所(約1万席)の保険金サービス拠点(※)において、NTTコミュニケーションズ株式会社が構築する音声認識技術を活用した「AI音声認識システム」を2018年2月1日から導入すると発表した。
損保ジャパン日本興亜の保険金サービス部門は、以下の3つの課題を解決するための手段として、また将来の保険金サービスの高度化につなげるため、「AI音声認識システム」の導入を決定した。
- 入力業務などの事務の極小化による効率化と顧客対応の時間創出
- 電話対応の品質チェックによる顧客対応の品質向上
- 事故対応から得られる膨大な音声データとAIを活用した品質向上と新サービスの開発
また、同社は「AI音声認識システム」の導入により下記の効果を見込んでいる。
- 業務効率化
通話内容のテキスト化により、対応内容の記録にかかる時間を削減し、顧客対応の時間を創出する(次のステップとしては、NTTコミュニケーションズと共同で自動要約機能の開発に着手する)。 - 品質向上
チェック業務の効率化・対応内容の分析など、品質チェック業務の高度化を図り、顧客評価向上につなげる。 - AI開発へ向けたビッグデータ活用
音声・テキストデータを蓄積のうえ分析・活用し、品質・効率の向上を目指すためのAI開発に着手する。
「AI音声認識システム」の機能は以下のとおりである。
- 音声マイニングシステムとしてNTTグループのAI関連技術「corevo(コレボ)」を活用した「ForeSight Voice Mining」を採用し、顧客との通話内容を音声データ化したうえで、テキストデータ化する。
- データ化した音声をもとに、キーワードによる音声抽出や再生、「NGワード」登録によるアラート、リアルタイムモニタリング、感情分析機能による応対品質の分析を行う。
※事故受付から保険金の支払いまでの顧客対応を行うサービス拠点をいう。
【関連リンク】
・損保ジャパン日本興亜(Sompo Japan Nipponkoa)
・NTTコミュニケーションズ(NTT Communications)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。