株式会社アクロディアは、スポーツ系IoT製品「Technical Pitch」を発売した。同商品は硬式野球ボールの中心部に9軸センサーが内蔵されており、ボール本体を投げると投球データがスマートフォンに転送される。そこから 「球速、回転数、回転軸、球種、変化量、腕の振りの強さ」を計測し、専用サーバーで投球データ解析ができる(特許取得済み)。
ボールは硬式野球ボールと同じ重量、同じ固さ、同じ素材で出来ており、ユーザは試合球と同じ感覚で投球することが可能。通信方法はBluetooth 4.1が対応。測定アプリケーションは対象OSがAndroid 5.0/iOS 9.0以降、また対象端末はBLEをサポートしているiPhoneおよびAndroidスマートフォンが対応。
なお、同商品の開発はアルプス電気株式会社の協力の元行ったという。
「Technical Pitch」によって、ピッチングに対するトレーニングの進化が期待される。将来的にはスカウト等の担当者が採用予定の選手の評価を行う際に利用することも検討されているという。
また、「Technical Pitch」のリリースにあたり、集めたデータを集計・解析する包括的サービスの展開も同社は計画している。実際、既にプロ球団からも引き合いがあるという。同社は並行して社会人、大学、高校といった日本国内の対象チーム約5000チームに営業を開始する予定だ。
最後に、「Technical Pitch」で取得できるデータには以下のような項目がある。
- 回転数: 投球期間のボールの回転数を計測
- 回転軸(Tilt:傾き): ボールが水平面に対し、どの角度で回転しているかを計測
- 球速: 投球期間の球速を計測
- 球種: ストレート、変化球などの球種を判別
- 変化量: ボールの上下左右(独自の値)の変化量を計測
- 腕の振りの強さ、時間: ボールをリリースする際の「強さ」と「構えてからリリースするまでの時間」を測定
【関連リンク】
・アクロディア(Acrodea)
・アルプス電気(ALPS)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。