MTES株式会社は、「非接触バイタルチェック」や「異常認知監視カメラ」機能を備えたIoTとLPWA通信規格の一つLoRaによる「高齢者見守りシステム」を開発したと発表した。なお、株式会社レオパレス21が運営する介護施設「あずみ苑グランデ草加(埼玉県草加市)」で既に実証実験を開始している。
これまで、介護施設の利用者の見守りは利用者に対するサービス向上を優先することで、職員の労働負荷や経費の負担が増大するという喫緊の課題があった。それに対し、今回の非接触バイタルチェックデバイスは脈、体の動き、呼吸などを施設利用者の身体的負担なしで計測が可能であり、データはLoRa技術によりリアルタイムで計測されるため職員の労働負荷低減につながる。
同システムの特長は以下の通りだ。
- ベッドへの非接触バイタルチェックデバイス設置による24時間監視
- 異常認知時のみに撮影する監視カメラの稼働
- ドア、窓へのセンサー設置による入退室の24時間監視
- 上記、異常時に通報するナースコールとの連携
- 同システムのセキュリティー性能と各システムの接続確実性
なお、同システムは金融機関でも利用されている暗号化プロトコルTLS(Transport Layer Security)でハイブリッドゲートウェイとクラウドサーバー間をつないでいる。併せて、MTESが独自に開発したプロトコルMSecとTLSでハイブリッドゲートウェイとセンサーノード間をLoRaでつなぐことで、IoTセキュリティーシステムを構築している(特許出願中)。
また通信においては、ホッピング技術を搭載していることで、通常つながっているハイブリッドゲートウェイが通信不能な状態となっても、自動的に通信可能なハイブリッドゲートを検知し、画像やデータをホップさせることで堅牢な接続性を確保できるという。
【関連リンク】
・MTES
・レオパレス21(Leopalace21)
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技術・科学系ライター。修士(応用化学)。石油メーカー勤務を経て、2017年よりライターとして活動。科学雑誌などにも寄稿している。