デンソー、自動運転プラットフォーム実現に向け「Arm Cortex-R52」プロセッサIPのライセンスを取得

アーム株式会社は、株式会社デンソーが開発する自動運転システムと車両制御向け車載用半導体デバイスのリファレンス・プラットフォームの設計に協力することを発表した。その第一段階として、デンソーはArmの「Arm Cortex-R52」プロセッサのライセンスを取得した。

これにより、同社は車載用途で求められる機能安全とパフォーマンスを両立できるようになるという。

自動運転技術の進化は、今も業界全体の革新を推進する起爆剤となっており、こうした現状は自動車が大量生産時代を迎えて以来、メーカー各社がかつて経験したことのない状況となっている。自動車におけるデジタル革命に伴い、サプライチェーンも、既存の垣根を越える進化を遂げている。

一例として、自動車部品メーカー各社はプロセッサIP(半導体設計資産)を活用することで、業界に特化したSoC(System-on-a-Chip)の設計・開発を行い、市場に独自の価値を提供している。

完全な自動運転を実現するには、ドライバーへの単なる通知ではなく、意思決定や操縦をこれまで以上に制御するための組み込みシステムを車両内に設置する必要がある。Arm Cortex-R52は、最も厳格な機能安全レベル(ASIL D)を達成し、リアルタイムで瞬時な制御を可能にする。

同プロセッサは、その提供開始以来、組み込み機能安全を実現するソリューションとして、世界各地のSoC設計コミュニティで急速な採用が進んでいる。

安全な自動運転システムの実現にあたっては、以前にも増して多額のソフトウェア投資が必要とされ、効率的かつ効果的、長期的なソリューションを保証するには、最適なプロセッシングプラットフォームの選択が不可欠となる。

ArmのIPを採用することで、開発者は一貫性のあるアーキテクチャ上でソフトウェアを開発し、多岐にわたる製品・ソリューションに自社の技術を導入しつつ、柔軟性と拡張性に優れ、管理しやすいソフトウェア環境を活用できるという。

Arm Cortex-R52は、ハードウェアによるソフトウェアタスクの分離を提供し、安全性にとって重要となるコードの隔離を保証する。この堅牢なソフトウェア分離機能を実現することで、Cortex-R52は、安全性の評価認定取得に必要なコード量を削減し、ソフトウェアの統合・保守・検証作業を容易にすることで開発期間を短縮できるという。

プロセッサの選考にあたり、その機能を評価するため、デンソーはArmのサイクル精度モデル「Arm Cycle Models」を活用した。製品のパフォーマンスを事前検証した結果、機能安全とパフォーマンスに関する領域でArm Cortex-R52が有能なプロセッサであることが確認されたという。

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