第11回 ASPIC IoT・クラウドアワード2017授賞式レポート

2006年に第一回を行い、今回で11回目となる、特定非営利活動法人 ASP・SaaS・IoT クラウド コンソーシアム(ASPIC)が毎年表彰しているアワードが、「ASPIC IoT・クラウドアワード」だ。

冒頭、会長の河合氏から、「ASPICの略は、APS時代からはじまりASP、SaaS, PaaS, DC, クラウド, IoTと発展していき、今の名称となったが、今後AIも入ってくるのではないかと思っている」と述べ、クラウド技術の発展と普及を振り返った。

ASPICの活動内容としては、IoTやクラウドサービスの認定制度を制定したり、総務省との普及促進協議などを進めているという。

今回のアワードについても、クラウド利用の推進をする意味でも、このアワードは会員以外でもエントリーできるものとして続いているとした。その上で、河合氏は、「第四次産業革命の中核である、IoTの分野でも積極的な取り組みをやっていきたい」と述べた。

IoTの分野では、会員企業と一緒に、IoTの実証事業へも参画していたり、クラウドサービス事業者がIoTサービスを行う際に「どういうセキュリティに気をつければよいか」という点についても研究しているということだ。

ASPIC
ASPIC 会長 河合氏

IoTのプラットフォームを提供する事業者と、実際のIoTを使ったサービスを提供する事業者、IoTサービスをやる企業を支援する事業者がいたことが特徴的で、クラウドは事業の基盤として根付いてきており、今後AI/IoTを利用したサービスが増えてくると考えられると述べた。

 
※以下受賞サービスを紹介するが、会場でサービスの説明は割愛されため、説明については、それぞれのサービスについてホームページでわかる範囲で簡単に書いているので、その点ご了承いただきたい。

IoT・AI部門の受賞サービス 総合グランプリ

NTTコミュニケーションズ株式会社 「Things Cloud」

ASPIC

Things Cloudでは車、家、機械など遠隔にあるモノを管理するための可視性の高い制御プログラムを提供できるプラットフォームだ。

https://developer.ntt.com/iot/docs/concepts/introduction.html

IoTプラットフォーム分野グランプリ

BizMobile株式会社の「BizMobile Go!」

仕事で使うデバイスを、遠隔から、簡単に、一元管理できるMDMクラウドサービスで、キッティング作業を軽減する『仮想デバイス同期機能』と『テンプレート機能』を実装し、IT管理者の負担である初期設定や設定変更、新機能追加時のキッティング作業などの、日々の運用監視作業を簡素化するものだ。

http://www.bizmobile.co.jp/bmg_01.php

IoTアプリケーション分野グランプリ

株式会社NTT PCコミュニケーションズの「みまわり楽太郎」

鳥獣対策のためのソリューションで、罠のみまわり業務を軽減し、罠の監視状況を可視化するソリューションだ。
http://www.nttpc.co.jp/service/rakutaro/

ASPIC会長賞

アルプスシステムインテグレーション株式会社「IoT Fast Kit」

PoCを簡単に始めるための、アルプス電気のセンサネットワークモジュールを活用した、期間レンタル型のファストきっとだ。
「動体モニタリング」「熱中症予防アラート」「ファシリティ利用状況」「倉庫・オフィス環境快適度」の4つのシナリオを想定している。

http://www.alsi.co.jp/iot/

株式会社NTTPCコミュニケーションズ「みまもりがじゅ丸」

フィールドワーカーの健康状態を見守りIoTソリューションだ。ウエアラブルデバイスと組み合わせることで、作業環境が人体に与える影響を可視化することができる。
http://www.nttpc.co.jp/service/gajumaru/

委員長特別賞

NECネッツエスアイ株式会社「IoT基盤サービス」

IoTのデータ収集から、見える化まで様々な機能を実装したIoTプラットフォームだ。

https://cloud.watch.impress.co.jp/docs/news/1041018.html

ニュービジネスモデル賞

GMOクラウド株式会社の「LINK Pit / LINK Drive」

車載コネクタを通じて「車両コンディションの自動解析」及び「自動車の遠隔診断」を行える自動車向けIoTソリューションだ。
カーオーナー向けのスマホアプリ「LINKDrive」(iOS・Android™対応)と、自動車整備事業者向けのクラウド型スキャンツール「LINKPit」がある。

https://linkpit.jp
https://linkdrive.jp

ビープラッツ株式会社の「Bplats Platform Edition」

IoTによる、サブスクリプションモデルを作る際に、注文・契約・請求などをはじめとした様々な関節業務を支援するソリューションだ。

http://www.bplats.co.jp/bplats/bpe_overview/

先進技術賞

一般社団法人 認知症高齢者研究所の「認知症対応型健康管理支援システム KCiS」

介護職や医療職によって日々蓄積されるケア記録と連動することで可能な継続的アセスメントを可能にし、過去のデータに照らし合わせ分析することによって、最も有効であった介護・医療サービスを提案するシステムだ。

http://japan-kcis.com/aboutkcis/

ベストイノベーション賞

株式会社NTTドコモの「AIタクシー」

タクシーに乗りたい客の数を予測するサービスで、スマートフォンの位置情報から人の流れをよみ、過去の乗車実績や天気予報も参考にしながら30分後の需要を地域別にはじき出す。運転手は空車での走行を減らせ、利用者はタクシーをつかまえやすくなるというものだ。
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ17H9S_X10C17A2000000/

委員会賞

ネポン株式会社の「農業クラウドサービス アグリネット」

農業IoTで、農場データの可視化や、農業機器の稼動状況を可視化することができる。データに異常があった場合は通知することができる。
https://www.nepon.co.jp/agrinet_sp/

NTTコミュニケーションズ株式会社の「COTOHAサービス」

自然言語対話エンジンを活用した、法人向けコミュニケーションAIサービスだ。

http://www.ntt.com/business/services/application/ai/cotoha.html

最後に、坂井学 総務副大臣が登壇し、「いろんな技術がすごいスピードで世の中にでてきている。それが社会にどう影響を及ぼすかということについては、便利に使える仕組みに落としていかなければならない。

人口減少、超少子高齢化、生産年齢人口の減少の解決策の一つとして、IoT, AI, ビッグデータを活用して、経済活性化されることが期待されている。

今後の成長産業を日本政府としても作っていきたい、育成していきたい。」と述べた。

ASPIC
総務副大臣 坂井氏

また、「こういった取り組みを通して、経済社会の大変革期に、世界に先駆けた取り組みがでるよう、総務省としても取り組んでいきたい」と述べた。

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