NECと日本気象協会、食品ロス・廃棄の解決に向け、バリューチェーン全体で需給を最適化するビジネスで協業

NECと日本気象協会(以下、JWA)は、多様な業種・業界における製造、卸・物流、販売のバリューチェーン全体で需給を最適化するビジネスにおいて、ビジネスパートナーとして協業すると発表した。

なお、同ビジネスで活用するデータ流通基盤「需給最適化プラットフォーム」は、NECが「NEC the WISE IoT Platform」上に構築し、2018年7月から提供開始する。

今回、第一弾として、同基盤を食のバリューチェーンに適用。NECのAI技術群「NEC the WISE」を活用した需要予測結果や在庫情報、販売実績をユーザ企業と共有することで、個々の企業だけでなくバリューチェーン全体の需給を最適化し、社会課題である”食品ロス・廃棄”の解決に貢献するとした。

同基盤は、さまざまなデータ事業者から提供される情報(気象情報、オープンデータ、等)や、バリューチェーンを構成する企業のデータを相互活用し、これまで企業ごとに行っていた需要予測精度の向上を実現するものだ。

これにより、「製造」企業の在庫・生産の適正化や、「卸・物流」企業の在庫の最適化、リソースの効率化、「販売」企業の発注の適正化等、食のバリューチェーン全体の最適化を図るという。

JWAは、商品需要予測に関するコンサルティング実績を背景に、「需給最適化プラットフォーム」におけるデータ解析の基礎となる気象データの提供や、それらを活用した商品需要予測サービスの提供を共に推進していくとした。

なお、同基盤の更なる精度向上に向け、両者は本年1月から飲料の需給最適化を行う実証実験を実施している。

このような実証実験を通じて、将来的には、JWAが持つ気象データやデータ解析技術とNECのAI技術を用いて、需要予測から需給計画、生産計画、発注計画、在庫配置などの業務システムとの連携を見据えたシステムの構築も検討しているという。

背景

現在、企業や社会は、地球規模で発生している食料ロス・廃棄問題や、国内においては労働人口減少といった労働力不足問題に直面している。

製品・サービスがつくられて消費者のもとへ届くまでの一連の流れの中には、バリューチェーンを形成する各企業がそれぞれの価値を積み重ねて連鎖している。

そのため、これらの社会問題に対して、単独の企業だけでバリューチェーン全体の効率化や最適化を行うことは難しく、企業間の密接な連携と情報環境やさまざまな業界をつなぎ、企業間での共創活動を加速させ、バリューチェーン・イノベーションを実現させていくことが必要とされている。

両社は、今回新たに提供開始する「需給最適化プラットフォーム」はバリューチェーンを構成する企業のデータを相互活用して、AIによる予測精度を向上することで、バリューチェーン全体の需給バランスの最適化を行い、食品ロスの解決を目指すとしている。

需給最適化プラットフォームの特長

NECと日本気象協会、食品ロス・廃棄の解決に向け、バリューチェーン全体で需給を最適化するビジネスで協業

NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の活用

業務の遂行や意思決定に必要な予測分析の根拠を示すことが可能な異種混合学習などのAIの活用や、NECのドメインノウハウをテンプレート化した「分析モデル」を活用することで、必要なデータの割り出しや分析をスムーズに行う。

  • 異種混合学習:
    ビッグデータに混在するデータ同士の関連性から、多数の規則性を自動で発見し、分析するデータに応じて参照する規則を自動で切り替える技術。これにより、単一の規則性のみを発見し参照する従来の機械学習では分析が困難な、状況に応じて規則性が変化するデータでも、高精度な予測や異常検出が可能。
  • 分析精度を高めるコーザルデータの提供

    予測分析に必要なコーザルデータ(商品の販売に影響与える外部要因:気象情報、人口統計、交通量、等)をあらかじめプラットフォームのデータレイクに用意しておくことで、予測分析の精度を高めると共に、さまざまなパターンでの分析が可能になる。

    セキュアなデータ連携が可能な環境を提供

    企業間でのデータ連携をセキュアに実現するため、金融機関でも採用されている高度なセキュリティ技術(匿名化加工技術、秘匿化技術などのプライバシ保護データマイニング手法)を採用。

    サービスメニュー

    • コーディネーターサービス(食品製造、食品卸、小売)
      実証実験における技術者支援
      同運用に向けた立上技術支援など

    • 短期出荷商品サービス(食品製造)
      直近の食品製造企業の出荷量を予測
    • 来店客数予測サービス(日別)(小売)
      店舗の日別の来店客数を予測
    • カテゴリ別販売サービス(小売)
      店舗の日別の商品分類毎の販売量を予測
    • 単品別販売サービス(小売)
      店舗の日別の単品別の販売量を予測
    • 推奨発注量提案サービス(小売)
      需要予測を元に、簡易的に発注数を算出

    【関連リンク】
    「NEC the WISE IoT Platform」
    日本気象協会(JWA)

    Previous

    ラッカス、セキュアなIoTアクセスネットワークを可能にするIoT Suiteを発表

    NXP、PoC設計作成向けRapid IoTプロトタイプ製作キットを発表

    Next