IoT時代に最適なログデータ管理方法とは -ウフル 竹之下氏 インタビュー

先日、ウフルが「IoT時代に最適なログデータ管理の特許」を発表したことを受け、インタビューを実施した。

  • お話を伺った方
    株式会社ウフル プロダクト開発本部 本部長竹之下 航洋氏
    株式会社ウフル 協創推進本部 経営企画部 知財戦略責任者 谷口将仁氏
  • 聞き手
    株式会社アールジーン 代表取締役/IoTNEWS 代表 小泉耕二
  • IoT時代に最適なログデータ管理の特許とは -ウフル インタビュー
    左前:株式会社ウフル 協創推進本部 経営企画部 知財戦略責任者 谷口将仁氏
    左奥:株式会社ウフル プロダクト開発本部 本部長竹之下 航洋氏
    右:株式会社アールジーン 代表取締役/IoTNEWS 代表 小泉耕二

     

    小泉: 今日は、「IoT時代に最適なログデータ管理の特許」というニュースを見て伺いました。そこに、「データを無意味化する秘密分散技術を用いて、効率的にログデータを管理」と書かれていたのですが、素人目に見るとどんな仕組みになっているのかよくわかりません。

    竹之下: 技術的にいうと二つに分かれています。データを無意味化する秘密分散技術と、それらと効率的なデータ管理に結びつくかという二つの論点があります。まず秘密分散技術は、そんなに新しい技術ではなく昔からある技術です。

    具体的には、例えばなにかしらのデータ固まりがあったとして、それをある種の乱数で一部だけデータを抜き出して残りのデータを違う場所に置いて、二つ以上に分割する技術です。そうするとランダムにデータを抜いてきているので、それぞれのデータを見ても元のデータはわからないという仕組みです。暗号化とは違ってデータをより安全に管理できる、そういうのが秘密分散技術です。

    小泉: 暗号化の場合は、もともとある固まり自体を何らかにフォーメーションを変えて管理するのですよね。

    竹之下: はい。暗号の場合には元データが全て含まれているデータの固まりになるので、がんばって量子コンピューターで暗号を解読すれば、元データを復元できる可能性があります。秘密分散の場合は元データの一部しかそれぞれ持ってないので、基本的に元に戻すことができません。それをデータの無意味化といっています。

    小泉: なるほど。それは良さそうですが、なぜ今まで暗号化を一生懸命やってきたのでしょうか。ポピュラーなやり方は暗号化ですよね。

    竹之下: そうですね。例えば、二つにデータを分割して、分割したデータを同じ場所に持っていたら意味がないですよね。そうすると必然的に、データを別の場所に保管するという話になります。

    小泉: そうですね。忍者が持っている割り符みたいなものですよね。

    竹之下: まさに割り符です。これは、どちらかがデータをなくしてしまうと元に戻せないので、運用の煩雑さがあって一般的な利用はされていませんでした。

    小泉: なるほど。

    竹之下: それを、今回われわれはZenmuTechさんというデータを「無意味化」するソリューションを提供する会社と業務提携し、彼らから技術供与を受けています。比較的簡単に扱えるようにライブラリの形で提供されていますので、それをもっとリアルなユースケースに適応していくために今トライしているところです。

    IoT時代に最適なログデータ管理の特許

    IoT時代に最適なログデータ管理の特許とは -ウフル インタビュー
    株式会社ウフル 協創推進本部 経営企画部 知財戦略責任者 谷口将仁氏

    谷口: 今回、「IoT時代に最適なログデータ管理の特許」を取得、という内容で二つの特許を取得しています。第一弾が、All-or-Nothing Transform(AONT)といって、秘密分散された各分散ログデータが全てそろわないと復元できないという方式でシビアに管理するセキュアよりの技術です。第二弾が、秘密分散された各分散ログデータの量に応じて通信経路を切り替えて効率的に管理する技術です。

    竹之下: 第二弾では、われわれはIoTの分野で、何ができるかということを考えました。秘密分散技術はもうひとつの特徴があって、単にデータを分割するだけではなくデータの量を非対称にして分割できます。

    例えば、最初に1000の大きさのデータがあるとすると、それを1対999に分割できます。そうすると、1の方はすごく小さいデータで、999の方はかなり大きなものになります。例えば、カメラでデータを撮り、その画像データを秘密分散して二つに分解します。その内の999の方はローカルに残しておいて、1だけをクラウドに上げます。

    第一弾の特許では秘密分散の一つであるAONT方式を使っていますという話です。第二弾の特許では、AONT方式に限らず、秘密分散したものを1対999に分割して、通常時は、例えばLPWAみたいなナローバンドで、1の方のデータの部品、破片だけをクラウドサーバーに上げ、ほとんどのデータ、つまり999の方はローカルにとどめておくというものです。

    必要に応じて、一時的に速度を上げて、999のデータをクラウドに吸い上げて、クラウドで合わせると元に復元できます。そこまでが特許の内容です。実際にそれが、エフェクティブに働くかというところは、いくつか利用用途を考えています。

    小泉: セキュアなAONT方式と、効率的なデータ管理と、二つあるってはじめにおっしゃったんですけど、さっきの1対999に分けて、一応クラウドに上げておくってことが効率的なデータ管理ってことでしょうか。

    谷口: そうです。第二弾の特許が、1対999など秘密分散された各分散ログデータの量が異なるときに効率的に管理する技術です。

    小泉: 実態としては第一弾よりも第二弾の特許の方が重要ですか?

    竹之下: そうですね。文脈的には、ニコイチで考えてもらって問題ないと思います。

    ログデータを分割した瞬間に元データがわからなくなるので、1000分の1のデータだけクラウドに上げても、クラウドの方にとってはなんのデータがそこにあるのか全くわかりません。

    じゃあ、どういうふうにするかというと、例えばカメラ画像の話でいうと、まず分散する前に画像認識をします。そうすると顔の特徴量が出せるので、それがある種のIDになります。ですので、この画像の中に誰が写っているのかが特定できます。

    で、その特定した後に秘密分散をしてしまえば、分散した破片を見ても中に何があるかわからないけれど、例えばID 0015の人が写っているということはわかります。

    そういうメタデータを一緒にサーバーに上げます。そうすると例えば、コンビニに秘密分散の機能が入ったカメラを設置しておいて万引が発生した時に、その万引犯の顔のID情報がわかれば、別のお店に設置してあるカメラに映ったかどうかのマッチングはできるのです。

    そのマッチングをした結果、また別の店に入ったらしいというときになって、ちゃんとエビデンスを確認するためにその999のデータを吸い上げて、復元して実際に人の目で確認して、「お、確かにいたね、逮捕します」みたいなユースケースを考えています。

    小泉: なるほど。

    竹之下: AIの画像認識とニコイチで使うようなイメージですね。データの意味をある種抽象化してメタデータとして取り出しておいて、データ自身は分散化することによって生データは見られない状態にします。

    ローカルに保存しておくと情報流出したり、従業員がUSBメモリを差してデータを持ち出したりしてしまう可能性があります。そういう問題があっても、中身はわからない状態にしておいて、でもクラウドに上げるデータ量というのは非常に少なく、1000の1にすることができます。

    小泉: なるほど。唯一問題があるとすれば消されてしまうことくらいですよね。

    竹之下: そうです。これはある種のセキリティ的な文脈なので、秘密分散する必要があるのかどうか。そういう話は必ずまとわりつくのが難しい部分です。だからこそデータを1カ所にためておくと危ないですよと、盗まれますよ、という啓蒙をしていく必要があります。

    enebular(エネブラー)との関連性

    IoT時代に最適なログデータ管理の特許とは -ウフル インタビュー
    株式会社ウフル プロダクト開発本部 本部長竹之下 航洋氏

    小泉: ウフルのenebular(エネブラー)との関連性はありますか?

    竹之下: 具体的にいうと、秘密分散をする機能がひとつのノードになります。enebularには、フローベースドプログラミングでデータの処理を記述できる機能があり、処理の単位をノードと呼びます。ノードをつなげていくことで、ある種のプログラムが書けます。

    そのノードの一つとして、秘密分散のノードがあります。ノードには画像でデータを入力するようなものもありますので、そのノードで取ってきた画像を、秘密分散ノードに渡すと二つに分割されます。

    二つに分割したデータの一方はクラウド上げます。もう一方は、ローカルのストレージに保存します。秘密分散用のノードには、分割するノードとは別に、結合するノードもあります。それを使えば、必要に応じて、分割したデータ片を結合して元データを復元できます。

    小泉: ノードの設定のところにクラウドのURLがあったりとか、ローカルのURLがあったりするということですよね。今までの、ノードとノードとの関係性は順番に箱が並んでいるイメージだと思うんですけど、それは別に変えることなく、ふちのところにポコってそのノード挟んどけばやってくれるという利便性があるということですか。

    竹之下: そうです。まさに、昔からあった技術を簡単に使えるようにするのが、enebularの価値というか立ち位置です。

    小泉: しかも、セキュリティーの問題がようやく気にされてはじめているので、時流的な話もありますよね。

    竹之下: そうです。なぜ特許を取っているかの話につながりますが、基本的には全てビジネスプランとリンクしています。技術ができたから特許を取るのではなく、こういうことをやらないといけないので、それに必要な特許を先に押さえておこうという発想です。

    小泉: ウフルさんじゃないとこの技術は使えないとなってしまうと、みんな困ってしまうと思うのですが、そこはどう考えられていますか。

    谷口: そこはオープンとクローズの使い分けです。オープンな使い方としては、アライアンスを組んでいくことを考えています。enebularのコアなテクノロジーはクローズにして戦略的にやっていこうと思います。

    竹之下: 基本的に、「ウフルが特許を取っているから誰も使うな」ということはあまり言わないと思います。「この特許を使って一緒にビジネスを作っていきましょう」という提案をしていきたいです。

    例えば、この特許だったら必然的に例えばNASなど、なにがしかのハードウェア的なゲートウェイを提供しているメーカーと組まざるを得ません。

    小泉: NASのメーカーからすると、IoTプラットフォームはいっぱいあるけど、enebularと一緒にやりたいなという理由になるわけですね。

    竹之下: はい。実際に秘密分散の機能を実装したのはZenmuTechです。それをわれわれがライブラリとして技術提供を受けていて、それをenebularに組み込んでいます。われわれは、いい技術があればenebularにどんどん取り込んでいきたいと思っています。

    enebularの管理システム本体に取り込むという場合もありますし、あるいはenebularのノードとして提供していくことも考えています。実際にZenmuTechの秘密分散ノードは、enebularの有償のノードとして提供されます。

    今回はセキュリティーの文脈で秘密分散ですが、例えばAIノードもあり得ると思います。画像を入れたら認識結果が返ってくるってだけのこと。そういう、単機能のノードを増やしていくことによって、いろんないい技術を持っているところと連携して、お客さまに対する価値を上げていきたいと思います。

    小泉: わかりました。Mbed OSは、その名のとおりOSですよね。(※Mbed OSは、英Arm社が開発したIoTデバイス向けのオペレーティングシステム)

    竹之下: はい。あれはOSなので、enebularのエージェントの下にあります。今回ZenmuTechの技術が入った有償ノードなどは、アセットと呼んでいます。ある種の技術資産ですね。そのアセットをenebular上で扱えるようにして、それを流通させるのがわれわれの将来的なビジョンです。

    だから開発プラットフォームやデバイス管理プラットフォームというよりかは、その上でいろんな資産、コンテンツが増えていって、それがお互いにユーザー同士で相互に利用し合うような、そういう世界を作っていきたいと思っています。

    小泉: AWSやAzureとはまた違う粒感ですよね。

    竹之下: そうですね。あの辺はインフラストラクチャーというか、一段下のIaaS、PaaSですよね。われわれはその上に乗るコンテンツを作っています。レイヤー的に少し違います。わかりづらいところだと思いますが、なんでそんなことをしているかというと、メガプラットフォームに勝負しても勝てるわけがないからです。

    プラットフォームの上に乗るコンテンツをenebularでどんどん作っていきます。今はデータフローもそうだし、ノードというのもひとつそうだし、INFOMOTION(インフォモーション)でやっているグラフもそうだし、そのAIの推論モデルというのもある種のアセットなのです。いろんなアセットを扱えるようにして、共有、交換できるようにするというのがenebularなのです。

    小泉: 昔のNede-REDみたいな頃からするとけっこう機能拡張していますね。

    竹之下: ちょうど2018年1月31日に新しいバージョンが出て、見た目がガラッと変わっています。今はエンタープライズプランといって大企業向けの機能を中心に機能追加していますが、もう少しすると中小企業やメーカーの人たちも使いやすいようなものにしていこうと思っています。

    小泉: ウフルに事業譲渡したMilkcocoa(ミルクココア)は、もともとそういうものだったと思いますが、収れんされていかないのでしょうか。

    IoT時代に最適なログデータ管理の特許とは -ウフル インタビュー
    株式会社アールジーン 代表取締役/IoTNEWS 代表 小泉耕二

    竹之下: 開発チームは今一緒になりましたが、基本的には独立したサービスです。enebularのポジショニングはすでにあって、Milkcocoaはメッセージブローカーとデータストアの機能で、これは他のプラットフォームも持たれています。例えばAWSはAWSでメッセージブローカーもデータストアも持っていますし、AzureはAzureで持っています。だからそれをenebularで独自に持ってしまうと、enebularがAWSなど他のプラットフォームと連携しづらくなってくるのです。

    ABEJAさんなどのAIプラットフォームとも連携していこうと考えていますが、あえて他が持っている機能を持たずに、アセットやデバイスマネジメントの機能、われわれはオーケストレーションといっていますが、そのオーケストレーションの機能に特化していきます。

    小泉: ABEJAになると、今度は業務プラットフォームですよね。

    竹之下: AIを作るプロセスですね。結局ABEJA Platformでできあがる最終的なアウトプットはAIの推論モデルなのですよ。じゃあその推論モデルはenebularで扱って、それをエッジ側に配信するとか、その配信したAIの推論モデルに対して、Node-REDで作ったフローを組み合わせることによって、ようやくちゃんとしたシステムが作れるのです。

    小泉: よくわからないですね。

    竹之下: 違いがすごくわかりづらくて、enebularはその中でもわかりづらいです。だから事例を訴求していかないといけないなと思っています。

    小泉: 普通の人はIoTプラットフォームというと、とりあえずひとつ入れればそれが全部やってくれると思っています。

    竹之下: そうですね。全部入りプラットフォームと、水平分業的なプラットフォームの切り分けになってくると思います。

    小泉: だんだん備わってくると、そうもいかなくなってくるかもしれないですよね。業務アプリケーションを上に積み重ねているうちに、もうこのまま業務、物流業向けにやっちゃうみたいな話になるかもしれないですけど。

    竹之下: バーティカルに全部提供するのはソリューションという形で、別ブランドで立ち上げます。その中にenebularが入っているような形です。

    小泉: IoT初期は、MQTTブローカーみたいな製品しかなかったので「集めてどうする?」というところが何もありませんでした。Whatがない製品は普及しないので、おもちゃになってしまっていたのですが、最近は業務レベルでやらなきゃいけないことが増えてきているので、専業向けのサービス、それをプラットフォームと呼ぶのかどうかは別にして、専業業務向けのソリューションが、AWSだとかその上に乗っかってくるところまではいっていると思います。

    そこに対するいわゆるプラットフォーマーはどうするのかという話があって、今時AWSやAzureにけんかしてまで自分でサーバーを使ってやろうという企業は、さくらインターネットくらいしかいないと思います。AzureやAWSの上に何か乗っけたとして、じゃあその薄さがどのくらいなのかって測定しづらいような気がします。

    シーメンスが提供しているMindSphere(マインドスフィア)も、AIのモジュールはよそのモジュール使うといっています。彼らは、コネクティビティのあり方をソフトウェアレベルでのコネクティビティといっていて、企業の情報システムにすでにあるクラウドベースの情報システム資産と連携したいというわけです。

    例えばセールスフォースはWebSphereベースなので、WebSphereとMindSphereがうまく連携すれば上ともつながるよね、という考え方です。

    竹之下: じゃあ発想は近いかもしれません。

    小泉: 近いですよね。でも彼らはもう少し業務に踏み込んでいます。下からいくパターンと上からいくパターンが今まさにガチンコで勝負しはじめている感じですよね。

    竹之下: その辺のポジショニングをわれわれは泳いでいかないといけません

    小泉: 今のところまだカスタマイズペースな案件がきっと多いでしょうから、完全にプラットフォームとして固まるのは、まだ2、3年かかるかなと思っています。これからですよね。

    竹之下: enebularもまだやりたいことの10%も実装してないですから。先は長いです。

    特許戦略のあるべき姿

    IoT時代に最適なログデータ管理の特許とは -ウフル インタビュー
    株式会社ウフル 協創推進本部 経営企画部 知財戦略責任者 谷口将仁氏

    小泉: 谷口さんに伺いたいのですが、御社をIoT企業とざっくりまとめちゃっていいのかわかりませんが、こういう企業の中において、特許戦略のあるべき姿はどういうものでしょうか。

    谷口: まず、IoTは1社では完結できません。そこで、特許を武器にオープンイノベーションを創出していきます。例えば、ある種のプラットフォームで特許を取ったとします。そのプラットフォームのここの機能はどこどこの企業さんお願いします、みたいな感じでモジュール化していって、オープンイノベーションを創出します。そのプラットフォームは特許で保護しているので市場独占が可能となり、このエコシステムに参加した全部の企業で収益を最大化してwin-winの関係を構築していきます。

    このストーリーを特許で作っていきます。例えば、特許取りましたというプレスリリースで、ここのパートについて「一緒にやってくれる企業募集します」みたいな、募集の仕方でもいいですし、そういうアライアンスに使えるというところを、IoTでやっていくべきだと考えます。

    スタートアップやベンチャー企業に特化してお話すると、知財戦略で企業のValuationを上げることが重要になってきます。具体的には、知財戦略を駆使して、株価を上げることと、オープンイノベーションを創出することが重要です。例えば、過去には知財戦略を駆使して、IPOの公募価格を上げたり、IPO後の特許に関するプレスリリースでストップ高を数回出したり、大企業や自治体とのオープンイノベーションを創出しています。スタートアップやベンチャー企業には、大企業とは異なる知財戦略が必要です。

    小泉: 技術力がある、それを実装する力があるというのはもちろんだけど、それをファイナンスの場面でアピールをして評価されると、株価が上がるということですね。

    谷口: はい。スタートアップやベンチャー企業はもっともっと特許をアピールするべきです。

    特許をアピールすることは、ファイナンス以外にもメリットがあります。特許戦争の場合、真似されたことを真似された側が発見しないといけません。スタートアップやベンチャー企業には知財担当者はそれほど人数がいるわけでもなく発見する労力もそんなに掛けられないので、真似をしないでねと世の中を牽制をするべきです。これまでスタートアップやベンチャー企業が特許を取得せずに、大企業に真似されて消えていったケースを数多く見ています。

    大企業には大規模な知財部があるので、集金部隊がいるわけです。その場合、特許を取得したことを隠しておいて、真似した企業を発見して集金することが成り立ちます。

    小泉: さっきもおっしゃっていましたけど、独り占めしようという発想じゃないのであれば、むしろ特許を発表している方が仲間を集めるきっかけになるのですね。

    谷口: はい。今回、第一弾がYahoo!ニュースに出て、第二弾が日経に載りました。これが話のネタにもなるので話題作りにもいいですし、アライアンスに良い影響が出ています。
    IoT関連の特許は、これから多く出てきます。どのように知財戦略を設計するかが、ますます重要な時代になってきます。

    小泉: デバイスは仕組みが説明しやすいので特許を取りやすいですよね。ITのソフトウェアって特許取りづらいじゃないですか。大半のITの特許はビジネスモデル特許ですよね。

    竹之下: 今回のウフルの特許は、デバイスとクラウド、サーバーの方が連携する仕組みですね。社内にいる人間にいうと特許になるネタなんてないといいますが、実は普通に取れます。

    小泉: そうですよね。ありがとうございました。

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