AWSのエッジでの制御を実現する産業向けソリューション ーハノーバーメッセレポート12

ハノーバーメッセレポートの第12弾はAWS(Amazon Web Service)だ。

昨年より3倍のブースの広さで展示していたAWS。AWS IoTやGreenGrassを使った事例も展示されていて、産業用とへの利用が進んでいるという印象を打ち出していた。

ベッコフオートメーションブースにおける産業機械に対する音声での制御は以前紹介したが、さらにクラウド(EC2)上でPLCの管理環境を作っているということだ。

AWSのエッジ処理機能と機械学習機能を使ったデモ

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この展示では、ロボットがガラス面をクリーニングし、移動させ、枠を線どりし、線が間違っていないかという検査を行うというデモだ。

検査アルゴリズムには機械学習が活用されていて、ロボットには、「Greengrass」が入っているため、エッジコンピューティングによって動作している。

AWS Greengrassとは、AWSのエッジコンピューティング用のモジュールで、エッジ側に配置することで、クラウドとのやり取りをスムーズにしたり、エッジ側にAWSの様々なモジュールをデプロイし動作させることができる。

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展示ではエッジの処理がRaspberryPiで行われているため、機械学習の処理はクラウドで行っているということだが、エッジリッチな構成になっていれば、AIによる処理もGreengrass上で動作可能だ。

シーメンスのMindSphereとの連携

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レガシーなバルブがIoTでコネクテッドバルブとなるデモだ。従来はPLCで制御していた領域だが、今回の展示ではバルブに圧力や温度センサーなどのセンサーが取り付けられていて、バルブの物理的な状態を取得している。取得したーデータはゲートウエイを通してシーメンスのMindSphereに送られ、AWSのデータレークに格納されるのだ。

今回の展示は、MindSphereでアップロードしたデータをAWS SageMakerで学習するというものだ。

AWS SageMakerとは、AWSにおいて、機械学習モデルを簡単に構築するモジュールだ。学習をした後、デプロイもできる。また、Greengrassと合わせて活用することでエッジ側でも推論を行うことができる。

AWS ハノーバーメッセ

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開閉に異常が出るとアラートが上がる。

バルブを開け閉めすると圧力が変わるのだが、バルブの状態を監視することで、予知保全を行う。さらに、推論に基づいて、MindSphere側の値を変えて制御することも可能だということだ。

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MindSphereで値を変えることも可能ということだ。

OSIのPI Systemとの連携

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OSIのPI Systemで取得したデータをAWSにいれて、AWS SageMakerで機械学習をするということと、リアルタイムのストリームデータを分析するというデモだが、これをパッケージ化し、テンプレートとしてAWSのマーケットプレース購入、サービスを利用できるようになった。

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OSIのPI System画面イメージ

シーメンスとの連携の例にせいよ、OSIとの連携の例にせよ、今後、AWSが産業向けに様々な企業との連携を進めていく可能性を示してる。

関連リンク:
AmazonWebService
MindSphere
OSI SOFT

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