金沢工業大、e-テキスタイル技術とIoTスマートシューズで地域高齢者の健康と見守りを支援

金沢工業大学は、同大学が研究代表となり応募した「地域高齢者の健康と生活空間の見守りを支援するe-テキスタイル技術を用いた歩容センサークラウドシステムの研究開発」が、総務省平成30年度「戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)」重点領域型研究開発 ICT重点研究開発分野推進型3年枠に選定されたと発表した。

同取組では、靴の中敷に装着したテキスタイルセンサーを通じて歩行時の特徴を検出するウェアラブルな歩容センサーを開発。さらに歩容センサーとクラウドシステムを連携させることで高齢者に対する健康支援と、家族や自治体などよる見守り支援機能を有するICTシステムインフラの構築を目指す。

これにより高齢化や過疎化が進む山間部の高齢者の健康寿命の延伸と、外出機会の増加に伴う認知症予防や骨粗鬆症予防が期待されるという。

超高齢化社会が進行し、日本が目指すべき高齢者の健康観が「活動的な85歳」へとシフトする中、転倒予防や要介護・寝たきり予防、ロコモティブシンドローム(運動器の障害による移動機能の低下)予防、老衰や筋力低下などの虚弱予防といった、健康寿命の延伸を目的としたさまざまな施策が実施されている。

しかしながら、その多くは転倒予防教室や介護予防教室といった施設通所型のアプローチであるため、自治体が地域の高齢者全体に展開するには人的な面や経済的コストの面で限界があるという。

このほど、総務省の事業に選定された「e-テキスタイル技術を用いた歩容センサークラウドシステムの研究開発」は、近年進歩してきたICTやIoT向けの無線通信技術であるLPWAなどの先端技術を活用して、日常生活の中で自然な形で無理なくデータを収集するモニタリング型・センサー型アプローチにより、健康寿命の延伸を目指すものだ。

また高齢者の行動範囲の広さや身体活動量の多さは認知機能の低下と密接な関係があり、日光浴時間と運動量は骨密度や骨量の保持とも関係していることから、同取組により高齢者の身体活動量の増加や外出機会の増加を促進できれば、多くの地域住民の認知症予防や骨粗鬆症予防への効果も期待される。

【関連リンク】
金沢工業大学(KIT)

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