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NVIDIA、AIロボット開発プラットフォーム「NVIDIA Isaac」を発表

NVIDIAは、6月5日から9日まで台北で開催されているComputexにて、次世代ロボットシステム「NVIDIA Isaac」を発表した。

NVIDIA Isaacは、ハードウェアやソフトウェア、仮想世界のロボット シミュレーターを含むプラットフォームだ。

NVIDIAの創業者兼CEOであるジェンスン・フアン(Jensen Huang)氏は次のように述べている。

「AIは、現代のテクノロジにおいてもっとも大きな影響力を持っています。その第1段階では、さまざまな業界の生産性を押し上げるかつてないレベルのソフトウェアオートメーションを実現することが期待されています。

続いて、センサーやアクチュエーターと接続されたAIは、新世代の自律動作マシンの脳の役割を果たすようになるでしょう。やがては、製造、宅配、倉庫・物流をはじめ、数多くの分野で何十億というインテリジェントマシンが活躍するようになるはずです」

NVIDIA Isaacの核となるのが、同社のロボティクス専用コンピューター「Jetson Xavier」だ。90億個を超えるトランジスターを搭載し、30 TOPS (毎秒30兆回)を上回る演算を処理する。強力なワークステーションを上回る処理能力を備えながら、その消費電力は電球の3分の1程度だという。

Jetson Xavierには、6種類のハイパフォーマンス プロセッサ (Volta Tensor コア GPU、8 コアの ARM64 CPU、デュアル NVDLA ディープラーニング アクセラレータ、イメージ プロセッサ、ビジョン プロセッサ、ビデオ プロセッサ)を搭載。

これらのプロセッサによって、センサーの処理や自己位置の推定、地図上での位置の特定、地図の作成、ビジョンと認知、パスプランニングなどに必要な何十ものアルゴリズムを同時にリアルタイムで処理することが可能になるという。

ロボットがセンサーからの入力情報の処理、地図上での自らの位置の特定、周辺環境の把握、付近にある物体の認識と動きの予測、実行する動作の判断、安全なアーティキュレーションを行うにはこのレベルの性能が不可欠だとしている。

NVIDIAは、Jetson Xavierのシミュレーション、トレーニング、検証、展開に活用できるツールボックスを提供。このロボティクス ソフトウェアには以下が含まれる。

  • Isaac SDK:加速化されたライブラリを使って、ロボティクス用アルゴリズム ソフトウェアとランタイムフレームワークを開発できる、一連のAPIとツール。
  • Isaac IMX:NVIDIAが開発した一連のロボティクス用アルゴリズム ソフトウェアである、Isaacインテリジェントマシン アクセラレーション アプリケーション。
  • Isaac Sim:開発者がJetson Xavierを使って自律動作マシンのトレーニングや HIL(hardware-in-the-loop) テストを実施できる、現実に近い仮想シミュレーション環境。

NVIDIAは、このレベルのAIコンピューティング能力を獲得したエッジ側の自律動作マシンは、あらゆる種類のセンサーから周辺環境を検知して認識し、人間を超える能力を発揮して自己を取り巻く世界を把握できるようになるとしている。

そうすれば、製造ロボットが人間と肩を並べて安全に働き、変化に対応することも、物流ロボットが効率的に在庫の移動と管理を行い、商品を各家庭に配送することも、あるいはサービスロボットが小売体験を向上させ、病人やお年寄りを支援することも可能になるという。

Isaacロボティクス ソフトウェアを含む「NVIDIA Jetson Xavier」開発キットは、1,299ドルで販売される予定だ。

【関連リンク】
エヌビディア(NVIDIA)

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