Amazon Echo登場以来、スマートスピーカーを活用したサービスがたくさん登場している。
現状国内だけでも、かなりの種類のスマートスピーカーが登場しているが、筆者は個人的に、いろんなタイプのAmazon Echoや、Google Homeを持っていて、様々なことを試している。
しかし、多くの人が、買ったまま使っていない状態だ。使っている人も、多くの場合、想像できるような使い方を超えていない。
スマートスピーカーの利用シーンは、想像通り
上のグラフのように、IoTNEWSの以前の調査でもスマートスピーカーは「単体での利用が多い」という結果になっている。
そこで、様々な利用者に追加インタビューしたところ、「モノを買ったらそれだけで使える機能をまずは追及する」という感覚が多く、いろんなスキル(アプリ)をダウンロードして使うとしても、便利さを見いだせず放置されている状態だということがわかった。
つまり、箱を開けたらこれができる、という機能をもっとバンドルしておくべきだったのだと思われる。
一方で、私のようにスマートスピーカーを様々なデバイスと接続し、スマートホームとして利用している人は、便利さを見いだせていている。
実際に連携して便利だと感じたモノを3つ紹介する。
探し物/スマホが見つかるタグ
家にいると、「あれ、スマートフォンがない」「テレビのリモコンがない」となるケースが多い。
そういった時、スマートスピーカーに向かって、「テレビのリモコンどこ?」と聞けば、リモコンにつけられたタグから音が鳴るという優れものだ。
「TILE」は当初、このタグをつけたモノをスマートフォンで探せるという機能でリリースされたが、外出先での落し物は確かに防げるものの、家の中で探すのには向いていないなと思っていた。
家の中でいろんなものをなくしがちな人は、なくしそうなもの全部につけてしまいそう。
スマートプラグ
音楽再生、ニュースや天気予報の配信、会話など単体でできる機能しか使われていないスマートスピーカーだが、アプリをダウンロードすることで、照明やエアコン、テレビ、スマートロックなどと連携することができる、スマートホームの機能があることが知られている。
個人的に一番使い勝手のよいのは、「スマートプラグ」だ。
「TP-Link WiFi スマートプラグ」という商品で、電源をコンセントに差し込む際に、これを挟んでおくだけなのだが、これがとっても便利。
寝室にあるランプでスイッチが遠いところにある場合や、乾燥する季節、加湿器を練る前につけようとしたとき、付け忘れて布団に潜り込む。
その時、もう一度布団からでてスイッチをオン・オフするのは面倒だ。
こういった時、音声指示で個別にオン・オフをコントロールすることができる。
また、スマートプラグをあらゆる電気につけておき、アプリでグループ定義をしておけば、まとめてオン・オフをすることも可能だ。
アプリでも動作するので、外出先から電気の消し忘れが気になった場合などにも活躍する。
天井から家電をコントロール
スマートスピーカーでも対応家電は直接コントロールできるのだが、例えばテレビのチャンネルを変えるとか、空調の設定温度を変えるなど、細かな設定を変えたいときはどうしても、赤外線リモコンを使ったほうがストレスがない。
そして、家電をコントロールすることができる、スマート家電のハブ機能を搭載したデバイスは、これまでもたくさん登場しているのだが、このデバイス机の上や棚に設置すると、遮蔽物があったり、何らかの拍子で電源プラグが抜けてしまうと、コントロールができなくなる。
そこで、ソニーが販売したシーリングライトは、天井のライトをつけるプラグに直接つけるタイプで、温度、湿度、照度をセンシングしたり、テレビやエアコンのリモコンになる優れものだ。
さらに、人感センサーもついているので、不在時に人がいるなども検知することができ、ホームセキュリティにも一役買う。
買ってしばらく遊んで放置されているスマートスピーカーがある方は、ぜひ試して見て欲しい。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。