シンガポールの調査会社Canalysによると、2019年第三四半期のスマートスピーカーの市場は、44.9%成長で286億ユニットに達したということだ。そして、この成長を下支えしているのが、ディスプレイ付きのスマートスピーカーだ。
実際Echo Show Sは、アマゾンのグローバルに出荷でも21%を占めているという。Amazonはこういったヒット商品がどんどん登場し、シェア1位をキープしている。
バイドゥに至っては、61%がディスプレイ付きだ。
ちなみに、マーケットシェアで見ると、1位のAmazonが36.6%、2位はアリババが13.6%、3位はバイドゥで13.1%、Googleは4位で12.3%だということだ。
ちなみに、中国のスマートスピーカーは、アリババが「天猫精霊」、バイドゥが「百度小度」、シャオミは「小米小愛」という製品だ。
アリババの「天猫精霊」は、AIエージェントで、ホンダとも提携して、自動車の音声応答システムに活用されている。
8月26日の第二四半期のレポートですでに、Googleは2位から陥落し、3位となっていた。
Googleはどうしたというのだろう。
規模の大きい中国市場で、Google製品は販売できないので、アリババやバイドゥが成長している(中国市場が成長している)局面でも、簡単には成長できないということは言えるかもしれない。
一方で、Amazonの成長を見ている限り、必ずしもこれだけが要因ともいえなさそうだ。
実際Googleのスマートスピーカーのラインナップは少なく、現在わずか3種類だ。
また、アリババやバイドゥの場合、すでに中国に多くの「お金を払う」ユーザを持っており、他のサービスが使える状態であることから、スマートスピーカーへの接続と利用がスムーズに移行しやすい環境にあるといえる。
特に、中国ではメッセンジャーのやりとも音声で行っていて、音声でのやり取りに抵抗感がないことを考慮すると、今後もっとも成長する市場なのかもしれない。
[ソース:Canalys]無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。