オンラインで開催されているCES2021レポートの第三弾はLGだ。
冒頭、にゅーっと伸びるスマホの中で、SVPのJin-hong Kim氏が挨拶をする、オンラインならではのインパクトのある映像からスタートした。
以前から、テレビに関してLGは巻き取り式のディスプレイを発表しているので、この映像がでもなのか、本当に動く物を作っているのかは一切触れられなかった。
真面目に分析すると、巻き取り式のスマホが登場した場合、その駆動部分の電力供給で電池を食われるとなった場合、ただでさえ、5G通信になり電池の減りが早くなりそうなのに、現実的ではないとなるかもしれない。
それはともかく、LGもサムスンと同じく、コロナ禍における家での新しいくらしをイメージした作りとなっていた。
清潔を実現するデバイス
LGが作る、エアマネジメントソリューションがLG Puri Care Lineだ。ハイパフォーマンスフィルターと、センサーがコントロールするファンがいつでもどこでも空気を綺麗にするというものだ。
例えば、外出時のマスク。
コロナ禍でマスクをするのが当たり前になっているが、LGが作ったマスクはハイテクだ。頬のあたりにファンがついていて、口の周りの空気を綺麗にしている。
実際につけてみないとつけごごちはわからないが、想像するに重かったり、電源が暑くなったりしそうで、実用的な感じはしなかったが、今後大気汚染などが起きた際はこういった大きいデバイスをつけて生活することを強いられるのかもしれない。
また、小型のPuriCareも登場した。
カバンに入れて持ち運べるサイズで、いろんなところで空気を綺麗にするというのだ。
さらに、紫外線を照射する自動運転ロボットも公開された。
家電製品の改善
他には、洗濯機や冷蔵庫、テレビ、食洗機といった家電製品をアップデートしたという話題が多く、大きな変更があったという訳ではないが、コロナ禍においていかに生活するか、という提案があった。
例えば、ノックすると中が透ける冷蔵庫。以前から提案されていて、昨年登場した綺麗な丸氷を作る仕組みに、今回は、浄水機能を搭載したウオーターサーバーが提案されていた。
他にも、LG OLED evoというハイクオリティなテレビが登場した。このテレビには、α9 Gen4 8KというAI処理が可能なチップが搭載されている。
おさらいになるが、LGのテレビは、WebOSと呼ばれるOSがあり、その上にコンテンツが並べられている。この仕組みは他のテレビも最近は横並びだ。
そこで、いかにUXをよくする表現にするのかについて、リモコンも含め再設計されてきている。
家電製品自体はコモディティとなってきている一方で、買い替えをしようとするとすごく高性能になっていることに驚かされる。
コロナ禍での新しい暮らし方を考える意味でも、進化のトレンドを抑えていきたい。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。