(上記写真は米AmazonのAmazon Dash Button)
2015年4月、米Amazonで販売された「Amazon Dash Button(アマゾン ダッシュ ボタン)」が、ついに日本でも発売された。
Amazon Dash Buttonとは、自宅のWi-Fi経由でインターネットに接続し、Amazonで販売されている日用品をボタンを押すだけで再注文できる小型デバイス。500円(税込)でプライム会員向けに提供される。その後、Dash Buttonから商品を注文すると、初回注文の商品代金から500円が差し引かれるので、Dash Buttonは実質0円になるという特典つきだ。
Dash Buttonを通じて注文が行われると、注文した商品内容、配送日及び価格の確認通知がアプリに送信され、注文内容を確認したうえで、変更、キャンセルも行うことができる。
販売開始時は、洗剤やシャンプー、おむつ、飲料水など40種類以上のDash Buttonがラインアップされている。たとえば、花王のアタック、プロクター・アンド・ギャンブルのアリエールやパンテーン、ジョイ、ムーニーのおむつ、伊藤園のevianなどだ。
Amazon Dash Buttonは、顧客の購買体験をよくしよう、というAmazonの考え方からはじまったサービスである。日用品が切れかけているときに「あとで買おう」と思って忘れてしまうケースは多くの人が体験していると思うが、例えば洗濯洗剤がなくなりかけているときに、その近くに設置したボタンを押すだけで注文できるとしたら、買い忘れを防ぐことができるため顧客のメリットになる。先日実施した同社へのインタビュー記事も、その点に触れているので参照いただきたい。
すでに米国では、ボタンを通じた注文数は前年比で5倍以上になっているという。
さらにアマゾンは、ネットに接続された製品から、少なくなった消費財や消耗品を自動発注するクラウドサービスAmazon Dash Replenishment(アマゾン ダッシュ リプレニッシュメント)の提供も開始した。
各メーカーは簡単なAPIを用いて、各社のインターネット対応機器とAmazonのクラウドサービスをつなぎ、その機器で消費される商品がなくなりかけると、Amazon経由でその商品が自動的に再注文されるようにできるため、利用者が自宅のインク切れや消耗品の交換時期に気が付く前に、これらの商品が自宅に届くことにもなる。日本では、アイリスオーヤマ、エレコム、シャープ、船井電機、三菱レイヨン・クリンスイなどの機器メーカーがすでに各社の機器とDash Replenishmentとの連携に向けた取り組みを開始している。
【関連リンク】
・Amazon Dash Button ラインナップ
・Dash Replenishment API
・アマゾンのIoTプラットフォーム、”AWS IoT”の特徴と、その実績 ーアマゾンウェブサービス 瀧澤氏、榎並氏インタビュー
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