西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)とエヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社は、HEMSコントローラーの機能(※1)を有し、スマートメーター(※2)との連携を可能(※3)とする「光BOX+」(HB-1000「2」/情報機器)(以下、光BOX+(EMS版))(※4)(※5)に新たな機能を加え、電力小売事業者等アライアンスパートナーへ提供開始する。
今回の提供開始に伴い、接続可能な家電機器リスト(ホワイトリスト)(※6)の拡充・更新を併せて行う。
1.提供の背景
これまで、NTT西日本及びNTTコムウェアでは、光BOX+を活用し、MEMSアグリゲーター(※7)向けにEMS機能の提供を行ってきた。
最近では、2016年4月の電力小売自由化に向けて新たな事業者が電力市場に参入する中、様々な電力小売事業者等において、自社サービスニュー拡充及び付加サービスの向上のため、スマートメーターとの接続が可能なHEMSコントローラーへのニーズが高まっている。
このような事業者のニーズを踏まえ、スマートメーターとの接続認証(※8)を取得するとともにともに、この度、電力小売事業者等に必要とされるスマートメーターのデータ表示機能を開発、エンドユーザーの利便性向上のための遠隔操作機能・接続対応家電を追加・拡充し、スマートメーターと連携可能なHEMSコントローラーとして新たに提供開始することとなった。
2.商品概要及び特徴
光BOX+(EMS版)はテレビモニターを活用した電力使用量の見える化や、エアコンや電気温水器等の家電製品をコントロール可能とする、スマートメーター接続に対応したHEMSコントローラーだ。
更に2015年7月より事業者向けに提供している「専用画面表示機能(※9)」を利用することで、光BOX+起動時の画面(トップページ)を、電力小売事業者等のニーズに合わせた独自の画面にカスタマイズできる。
ホワイトリスト公表によるマルチメーカー対応、トップページ作成による各事業者の独自性(電気料金の確認や自社サービスとの連携、情報配信等)を有した、『事業者専用の使い勝手のよいHEMS』として活用できるとともに、光BOX+の特徴であるゲームや各種便利なアプリもあわせて使用できる。
【特徴】
(1)スマートメーターのデータ表示機能
・スマートメーターと連携することで、Bルート(※10)で収集するデータを表示させることができ、瞬時消費電力や積算消費電力量の見える化が可能
・データをクラウドにアップロードする機能を有しており、収集したデータを、ビックデータとして活用することも可能
(2)遠隔からの家電状態確認・操作機能
従来のテレビモニターを用いた操作に加え、新たにスマートフォン等からの遠隔操作(※11)を実現し、利便性を向上
(3)対応家電メーカー・機器の拡充
・スマート分電盤接続の機能を向上し、家全体、部屋ごとの見える化に対応
・接続可能機種に太陽光パネル・蓄電池を追加(ホワイトリスト化に向けてメーカーと検証中)
(4)専用画面表示機能によるトップページのカスタマイズ
トップページを自由にカスタマイズでき、事業者独自のHEMSとしてエンドユーザーに提供可能
光BOX+(EMS版)を事業者のサービスに組み合わせることで付加価値を高め、更なる魅力的なサービスメニュー拡充等が可能となる。
※1:ECHONET Lite対応ミドル・ソフトウェアを搭載し、ECHONET Liteによる家電コントローラーとして提供している。ECHONET Lite規格とは一般社団法人エコーネットコンソーシアムにて策定されたホームネットワーク構築のための通信規格だ。家電機器、スマートメーター、太陽光発電システム等を含む約80種類以上の機器の制御を規定しているもの。
※2:従来のアナログ式誘導型電力量計と異なり、電力をデジタルで計測し、メーター内に通信機能を持たせた次世代電力量計のこと。
※3:スマートメーターとの接続には、別途920MHzで無線通信を行なう920MHzUSBドングルが必要となる。
※4:同製品によるインターネット利用には、「フレッツ光」等のブロードバンド回線、及び対応するプロバイダーとの契約・料金、無線ルーター等が別途必要。同製品の利用には、HDMI端子付のテレビが必要。詳しくは、NTT西日本ホームページ参照。
※5:一般に販売されている光BOX+は、ECHONET Liteによる家電コントロール機能及びスマートメーターとの接続連携に対応してない。
※6:家電メーカー各社や機器により操作、確認できる項目は異なる。各メーカーごとの対応機器についてはこちらで確認。
※7:「MEMSアグリゲーター」とは一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)に認可を受けた、マンション全体のエネルギー管理システム(MEMS) を導入するとともに、クラウド等による集中管理システムを構築してエネルギー管理支援サービス(電力消費量を把握し節電を支援するサービス)等を行う事業者。
※8:「SMA認証」とはスマートメーター・HEMSコントローラー間アプリケーション通信インターフェース仕様書に基づき実施される、第三者認証機関による実機試験での仕様適合性認証。
※9:NTT西日本が提供するホーム画面の代わりに、事業者専用にカスタマイズされたホーム画面を、独自のアプリやサービス等と合わせて、ご指定のエンドユーザーの光BOX+に表示する機能。事業者専用画面は、事業者からの依頼によりNTT西日本が作成することも可能。
要望に応じて料金が変動するため、個別に見積もり。
※10:スマートメーターと家庭内のエネルギー管理システム(HEMSコントローラー)との通信。
※11:遠隔操作を行うには、スマートフォン等へ専用アプリケーションのインストールが必要。また、操作対象の家電製品が通信環境に接続されている必要がある。一部家電製品につきましては遠隔操作の機能が制限されているものがある。
3.各社の役割
(1)NTT西日本
・全体戦略の策定
・家電メーカー各社やエネルギー事業者との各種調整 等
(2)NTTコムウェア
・光BOX+(EMS版)等の販売・提供
・光BOX+(EMS版)等を活用した家電コントローラー機能等の開発
・光BOX+(EMS版)等とECHONET Lite対応家電との接続検証 等
4.提供開始日
2015年10月下旬より提供開始
5.提供エリア
日本全国
6.提供価格
個別見積もり
※「光BOX+(EMS版)」の提供は、概ね3万円程度を予定。提供条件等により料金が変動する。
※提供価格は5年間のEMS機能利用料を含む。
※スマートメーターとの接続には、920MHzUSBドングルが別途必要。
※記載の料金は税抜。消費税が加算される。
【関連サイト】
・西日本電信電話株式会社
・エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社
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