ニューヨークのマンハッタンにある、citiznM Hotelは、タイムズスクエアの近くブロードウェイシアターが数あるミッドタウンと言われるエリアにある。
このホテル、チェックインからしてセルフサービスで、部屋の設備は各部屋に配置されたSamusungのタブレットで制御できるスマートホテルだ。
チェックイン時には、端末に名前を入力すると、朝食の有無や部屋を選ぶくらいで簡単にチェックインが完了する。
カードキーへのデータ書き込みも同じ機械でできる。
部屋に入ると、通常のホテル同様物理的なスイッチ類もあるのだが、ベッドサイドに置かれたタブレットを起動すると、ウェルカムメッセージの後、多機能なコントローラとなる。
メインメニュー1:部屋の操作
メインメニューの一つ目は部屋の操作だ。
部屋の照明を制御する
左側が全体の調光で、右がわがこのホテルの特徴とも言えるシャワールームの調光だ。
シャワールームが部屋の内部にありすりガラスになっているため、調光すると部屋全体のムードをコントロールできる。
上の例では黄色っぽい色から赤っぽい色に変化させている。
こんなことができて、どうなるの?という気がするかもしれないが実際にやってみると、色によって気分が変わることがわかる。
また、細かな調整が面倒という人には、部屋全体を6種類のムードに変更する機能も備わっている。
Relaxを選択すると部屋全体がブルーを中心とした落ち着いた色味になった。
カーテンとブラインドを操作する
左がカーテン、右がブラインドの操作だ。
温度を操作する
室温を操作する場合は、このパネルで操作する。空調のオン・オフもだ。
アラームをセットする
アラームをセットするなんて、タブレットなら当たり前にできそうだが、部屋をタブレットで操作しているとこんなことまでなんだかすごいことのような気がしてくるから不思議だ。
アラーム音も4種類用意されている。
アートを変える
部屋の額縁も、ディスプレイになっていて、中のアートを変更できる。
※残念ながら変わらなかった。
テレビをみる
テレビを見るのも、スマートフォンで操作できる。
ホテルのデジタル放送チャネルは通信が遅くてイライラすることもあるが、この端末は素早くチャンネル一覧が表示された。
ちなみに、テレビのチャンネル操作も、コントローラはなく、このタブレットから行う。
インターネットをみる
インターネットもこのタブレットからみれる!これはあまりに当たり前なので省略するが、見ての通りユーザインタフェースを統一されたアプリになっている。
Galaxyなので当然インターネットやFacebookのアプリもインストールできるが、UXを統一することでホテルの中で見ている感じを演出しているのかもしれない。
ハウステンボスのロボットホテルは、顧客の識別に顔認証を取り入れていて、カードキーすらいらないという状況だが、そこまででなくても十分スマートな体験をすることができた。
今後日本でもこのようなスマートホテルが広がっていく流れは間違いないだろう。
本来、スマートホームの領域で、このようなコントロールが想定されているが、一般家庭の家電を一気に対応機種に変えることが難しいので、まずはホテルやオフィスで体験していくことになる。
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IoTNEWS代表
1973年生まれ。株式会社アールジーン代表取締役。
フジテレビ Live News α コメンテーター。J-WAVE TOKYO MORNING RADIO 記事解説。など。
大阪大学でニューロコンピューティングを学び、アクセンチュアなどのグローバルコンサルティングファームより現職。
著書に、「2時間でわかる図解IoTビジネス入門(あさ出版)」「顧客ともっとつながる(日経BP)」、YouTubeチャンネルに「小泉耕二の未来大学」がある。