山岳トンネル工事において、切羽(掘削面)の地質観測は、非常に重要な管理項目だ。
設計段階では、実際の地質状況を把握することはできないので、トンネルを掘削した時に、その切羽を直接観測し、地質に応じた適切な掘削をする必要がある。
一方で、掘削作業中は、重機が複数台稼働していたり、岩盤崩落などの危険性もともなうので、人の立ち入りは基本的に禁止されている。
そこで、これまでは、切羽観察をするために、重機を停止、安全な位置から人が観察していたわけだが、安全性と生産性のバンランスが良いとは言えなかった。
そこで、Skydioが提供するドローンと、ライブストリーミング機能を利用することで、遠隔地から切羽の地質状況を把握する取り組みが行われた。
一般的なドローンは、衛生を使った位置即位を行っているため、地下のトンネルなどでは、利用することができないが、Skydio製のドローンの場合、カメラを使った飛行を行うことができるため、トンネル内でも利用が可能だ。さらに、リアルタイムストリーミングを行うことで、地山の健全性を判断することができ、生産性と安全性を高めることに成功したということだ。
具体的には、地山の軟硬や地質の状況がわかることで、トンネルの壁面に吹き付けるコンクリートの厚さを合理的に決定したり、亀裂や湧水の有無を確認し、補助工法の必要性有無の判断をしたり、することが可能になった。
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