株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、LTEの一部周波数帯域のみを利用することで通信モジュールの低価格化、省電力化を実現するIoTサービス向け通信方式「LTE-M(※)」を、2018年10月1日より提供開始する。
「LTE-M」はLPWAの一つであり、送受信に用いる通信帯域幅を最大1.4MHzに制限すること等により、実装機能・処理量を削減し、端末実装の簡易化を図ることで通信モジュールの低価格化が期待されており、データ通信の効率化、および現在提供中のeDRXと組み合わせて利用することで省電力化も期待できるという。
電池駆動やソーラー電源など、商用電源が取れない状況下で利用するIoT機器などにも適している。具体的には、機器の遠隔監視や異常検知用途をはじめ、水位や土砂の状態監視、見守り向け位置情報監視、熱中症対策となる暑さ指数(WBGT)監視用途などで月に数KB~十数MB程度の比較的少ない通信の利用にも向いている。
対応料金プランは「IoTプラン」「IoTプランHS」であり、その他の料金プランにも対応。これまでのLTEカテゴリ4や、カテゴリ1などに加え、今回提供開始される「LTE-M」も含めたカテゴリの異なる通信方式が混在する法人客も、同一のプラットフォームで利用できるため、設備への追加投資の最小化が見込めるという。
提供エリアは、東京都、大阪府、千葉県の一部エリアから開始され、2019年3月末にはLTEと同等のエリアとなる予定だ。
※ 3GPPが規定するLTEに関する通信規格の一つ。カテゴリ4は最大通信速度下り150Mbps/上り50Mbps、カテゴリ1は最大通信速度下り10Mbps/上り5Mbps。これらと比較し「LTE-M」はより端末実装の簡易化による低価格化と通信中の省電力化を主眼とした規格。現在提供中のeDRXと組み合わせて利用することで更なる省電力化も期待できる。
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