STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、産業機器向けの低消費電力MEMSセンサ・ファミリを拡充する6軸モーション・センサ「ISM330DLC」を発表した。
ユーザによる選択が可能な最大±16gの加速度測定範囲を持つ3軸加速度センサに加え、最大±2000dpsの選択可能な角速度測定範囲を持つ3軸ジャイロ・センサを集積した「ISM330DLC」は、優れた測定分解能とスマートな省電力機能で、バッテリ駆動の産業機器における長寿命化に貢献するという。
同製品は、産業用IoT機器、ロボット、ドローン、プラットフォームの安定化装置、テレマティクスなどのアプリケーションに向いており、幅広い加速度センサの帯域幅を生かした振動モニタリングや防振システムにも使用可能だという。
「ISM330DLC」の消費電流は、通常モードで0.5mA、高性能モードで0.75mA。さらに、大容量のFIFOが内蔵されているため、ホスト・システムでデータを効率的に取得することができる。また、傾き検知、自由落下、ウェークアップ、6軸/4軸方向、クリック、ダブル・クリックなどを検出する機能や割込み処理が搭載され、消費電力を重視するアプリケーション設計で、さらなる省電力化を実現するという。
センサ・ハブ機能も備え、外部センサを追加して効率的にデータを収集することもできる。また、低遅延で設定可能な信号処理専用パス、低ノイズ、クローズド・ループ制御の安定化に適したフィルタなど、幅広い機能を内蔵。信号パスを個別に設定して、ジャイロ・センサまたは加速度センサのデータを予備SPIインタフェースから取得することができるという。
そのほか、温度センサが搭載され、ジャイロ・センサと加速度センサの両方に自己診断機能が内蔵されている。
ISM330DLCは現在量産中で、単価は、1000個購入時に約2.90ドル、10年間の長期製造保証の対象製品だ。
無料メルマガ会員に登録しませんか?
IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。