ジェムアルトは、省電力広域無線通信(LPWA)IoT接続の需要が世界規模で高まる中、Cinterion(シンテリオン)IoTモジュールのプラットフォームを発表した。
クアルコム・インコーポレーテッド子会社のクアルコム・テクノロジーズのQualcomm9205 LTE IoTモデムを基盤としており、単一の超小型IoTモジュールからグローバルのLTE-MおよびNB-IoT接続をサポートし、オプションで2Gフォールバックが可能な設計を採用している。
3GPP仕様(Rel 14)への対応により、スマートメーター、アセットトラッカー、ヘルスケア、ウェアラブル、スマートシティのソリューションといった小型低消費電力のIoTアプリケーションのために特別に設計されたジェムアルトのセキュリティおよび付加価値機能が搭載されている。
このCinterion製品群には、マルチモードのCinterion EXS62 IoTモジュールと 2Gフォールバック可能なCinterion EXS82 IoTモジュールが含まれている。その小型ソリューションでは、パワークラス5のサポートにより、グローバルネットワークおよび広域接続を提供できるように設計されている。最大70%の電力消費削減を達成し、遠隔地での使用でもバッテリーを温存できる。
Cinterionプラットフォームは、Lightweight M2M(LwM2M)を使用した、ジェムアルトのオーバー・ザ・エアによる差分ファームウェアアップデート技術(FOTA)により、帯域と電力効率のバランスという重要課題に対応し、IoTデバイスの長期利用に必要なソフトウェアとセキュリティのアップデートを実現している。
ファームウェア設計を総合的に効率化し、必要な箇所のみを正確にアップデートすることで、他のLPWAモジュールとの比較では、全アップデートのファイルサイズを95%削減した。伝送時間、電力消費、スループットの改善が可能になる。今後の5G準拠アップデートの管理やデバイス寿命の延長に必要な機能を備え、大幅な機能アップデートやカスタマイズも対応できるようになる。
Cinterionプラットフォームは、多くのデジタル認証情報をセキュアに管理するジェムアルトの専門能力を基盤とし、セキュアなリモートプロビジョニング機能を含んだeSIMを統合し、IoTデバイスの認証、データの暗号化、グローバルでの携帯回線ネットワークへのセキュアな接続管理を可能にしている。耐タンパー性のeSIMがIoTモジュールに組み込まれ、ソリューションのサイズとコストを減少し、サプライチェーンを簡素化できる。
製造時にCinterionのIoTモジュール内にデジタル認証情報を組み込み、IoTデバイスのセキュリティを向上し、データ保護を強化している。デジタルのハンドシェイク認証プロセスを活用し、認証情報によってデバイスとアプリケーションのIDを検証し、すべての主要なIoTクラウドプラットフォームへの登録を合理化している。これらの簡素化により、独自のセキュアな製造設備の導入が不要となり、OEMはTCO(総所有コスト)も削減できる。
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