企業のマーケティング活動の現場では、顧客の属性、購買行動の履歴、Webサイトへのアクセスログや行動のログなどのさまざまな情報を活用し、顧客一人ひとりに適した形・タイミングで価値ある情報や体験、サービスなどを提供するパーソナライゼーションの取り組みが広がっている。一方で、収集するデータ量の増大や専門のITスキルを持つ人材の不足などにより、収集したデータを有効に利活用できていないケースも多い。
大日本印刷株式会社(以下、DNP)は、収集した多様なデータをマーケティング情報として統合収集・活用することで、カスタマーエクスペリエンスを向上させるデータ活用プラットフォームサービス「DNPマーケティングクラウド」の提供を、2019年4月に開始する。
同プラットフォームは、顧客に関連するさまざまなデータを安全に蓄積し、企業のマーケティング担当者自身がマーケティングに有効な情報として統合管理し、活用できる。DNPが提供するさまざまなマーケティングオートメーションツールと連携が可能で、同プラットフォームを介して個人に対応したDMや動画などを配信できる機能も備えているという。
「DNPマーケティングクラウド」の主な機能は、次のとおりだ。
- さまざまなデータを蓄積する「データレイク機能」
企業が収集したデータを、クラウド環境を活かして蓄積する。データベース用に構造化されたデータだけでなく、センサーのログやGPS(全地球測位システム)、ソーシャルメディア、画像・映像、音声など構造化されていないデータも蓄積するデータレイク方式でサービスを提供する。データレイク方式により、データ収集の段階で実際のマーケティングに必要なデータかどうかを判断する必要がない。 - 大量のデータをマーケティングに必要な情報として整理・加工する「データプレパレーション機能」
高度なITスキルがなくても、ユーザーインターフェースを用いて、利用するマーケティング担当者自身が大量のデータを処理することができる。蓄積したさまざまなデータをマーケティング施策に必要な形に整理・加工するデータプレパレーション機能を持つ。 - 「マーケティングオートメーション機能」
設定したマーケティング施策に合わせてメールやDM、動画などのアウトプットツールを配信する顧客セグメントを決定し、各ツールに連携する。 - 個人に対応したメール・動画・DMなどのアウトプットツール
DNPが開発した、生活者のタイミング・嗜好に合わせて動画やDMを自動的に送付する「DNPパーソナライズド動画サービス」や「DNPパーソナライズド・オファー」と連携し、顧客一人ひとりに合うように編集したコンテンツを配信する。
「DNPマーケティングクラウド」は、データレイク機能、データプレパレーション機能を最小の構成で利用する場合、初期費用800万円(税抜)~、月額利用料80万円(税抜)~となる。なお、使用するデータ量やサービスの選択により、価格は異なる。
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