NVIDIAは、CUDA-X AIコンピューター「Jetson Nano」を発表した。
Jetson Nanoは、AIワークロードに対応した、472 GFLOPSの演算性能を持ち、駆動させるための消費電力は5ワットと電力効率が良い。また、高解像度センサーに対応しており、多くのセンサーを並行処理できるほか、それぞれのセンサーからの入力データに対して複数の最先端ニューラルネットワークを実行することができる。さらに、多くの主要なAIフレームワークに対応しており、開発者は、柔軟に適切なモデルやフレームワークを選択して製品に組み込める。
Jetson Nanoには、開発者やクリエーターやホビイスト向けの開発者キットと、量産アプリケーションを見据えたエッジシステムを開発する企業向けの、すぐにでも量産製品への実装が可能なモジュールの2種類がある。
Jetson Nano開発者キットには、Linuxで開発を進めるためのサポート、入手性の高い周辺機器および付属品との互換性、ならびに個人開発者がAIをすぐに使いこなせるようにする、プロジェクトとチュートリアルが含まれている。またNVIDIA では、技術的な質問に答えるためのJetson developer forumも用意している。
Jetson Nanoモジュールの活用により、複雑で信頼性の高い、電力効率の良いAIシステムのハードウェア設計、テストおよび検証に費やす時間を削減することができ、全体的な開発時間が短縮され、より早いマーケットへの製品投入が可能になる。またAIのワークロードは完全にソフトウェアによって定義されるため、企業は、システムを実装したあとも、ソフトウェアのアップデートによって性能や機能を向上させることができる。
Jetson Nano開発者キットは99ドルで提供開始しており、Jetson Nanoモジュールは129ドルで6月より出荷される予定だ。
なお、NVIDIAは、顧客がAI機能および機械学習のワークロードを簡単にエッジへ移行できるようにするために、Amazon Web Servicesと協業し、AWS Internet of Things Greengrassを、最適化されたかたちでJetson NanoなどのJetson実装デバイスで利用できるようになった。
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