STマイクロエレクトロニクス(以下、ST)は、安定性とデジタル機能、低消費電力、小型サイズを兼ね備えたモーション・センサ「LSM6DSR」を発表した。同製品は、高性能が求められる次世代のゲーム機、産業機器およびスポーツ用機器向けに設計・製造され、ヘッドマウント・ディスプレイ、ウェアラブル・トラッカー、スマートフォン、ドローンなどに適している。
LSM6DSRは、デジタル出力の3軸加速度センサと3軸ジャイロ・センサを搭載したMEMSシステム・イン・パッケージで、素早く動かすゲーム機やスポーツ用機器向けに角速度検出範囲が最大4000dpsまで拡張されている。
主要モバイルOSに対応し、センサ用のS4S同期をサポートするLSM6DSRは、一般的なモバイル・プラットフォームで使用でき、データの動的なバッチ処理に対応する圧縮機能付きのFIFO(最大9KB)を内蔵したリアル・センサ、バーチャル・センサ、およびバッチ・センサとして動作する。
LSM6DSRは、ゲーム機や業務用アプリケーションでのVR体験の没入感の向上や、最新スマートフォンでのARを可能にする。また、内蔵されている歩数計、歩行検知、歩数カウンタといった機能と、特定動作や傾きの検知機能により、高精度かつ高効率な活動認識を実現する。さらに、センサ・ハブやIoT機器、屋内ナビゲーション、ドローンに搭載されたカメラの光学式手ブレ防止機能(OIS)などにも活用できる。
安定性を確保するために、バイアスおよびオフセットの温度ドリフトと温度関連パラメータの変化を最小限に抑える機械設計が採用されている。これにより、長期にわたる安定性が得られ、ホスト・システムでの複雑な較正が不要となるため、消費電力を削減しアプリケーションの性能を最大化することができる。
LSM6DSRは現在量産中で、単価は1000個購入時に約3.00ドルである。
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