IDC Japan株式会社は、イーサネットスイッチ、ルーター、企業向け無線LAN機器からなる国内ネットワーク機器市場について2018年のベンダーシェアを発表した。
同発表によると、シスコシステムズが、2017年に続き、2018年も47.9%と半数近いシェアを獲得したことが分かった。また、同社は企業向け無線LAN機器市場では、市場成長率を大きく上回る35.4%増を達成した。
無線LAN機器市場の成長を原動力として成長を遂げている企業向けネットワーク機器市場においても、同様に半分近いシェアを有している。
そして、シスコシステムズに続くアライドテレシスとヤマハも、それぞれイーサネットスイッチとルーター市場という安定基盤を持ちながら、無線LAN機器市場の成長の波を捉えている。
IDCは上記より、企業向けネットワーク機器市場では、「安定基盤」+「無線LAN機器市場での成長」が、近年の成功の方程式になっていると分析している。
またシスコシステムズの無線LAN製品ラインナップは、主にオンプレミスの無線LANコントローラーを活用するCisco Aironet/Catalystシリーズと、クラウド管理型無線LANシステムのCisco Merakiで構成されているが、いずれの製品ラインナップも、高成長に寄与したとIDCではみている。
国内通信事業者向けネットワーク機器市場は、企業向け市場とは対照的に低迷を続けている。
国内移動体通信事業者の大規模なLTEサービス向け投資が終息した2015年以降、4年間に渡って低調な状況が続いた。
低迷を脱する次の大きなビジネス機会となる5Gサービス向けネットワーク機器の選定において、IDC Japan コミュニケーションズの草野 賢一氏は「5Gサービス展開の迅速化、省力化にいかに寄与できるかが重要なポイントになる。5G基地局の迅速な展開を阻害する要因として、設置に関わる人材不足が挙がる中で、ネットワーク機器の設置や試験を自動化し省力化する重要性がいっそう高まる」と述べている。
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