ボーダフォン・グループは、ファーウェイ(華為技術、HUAWEI)ならびにその他のパートナー各社と第5世代携帯電話(5G)技術の研究において協力し、新たなモバイル・サービスの標準確立に向けて、同社のネットワークの準備を進めると発表した。
次世代移動体通信技術5Gは、ITUによると2020年までに標準化される見込みだ。世界で5G技術の研究開発に向けた取り組みが進むなか、ファーウェイとボーダフォンは業界標準の定義、技術的なガイドラインや製品ロードマップの確立に向けて協力していく。
ボーダフォンと同社パートナー各社は、特に以下に取り組んでいく。
- 標準化が有望な5G技術の検討
- ボーダフォン・グループUKイノベーション・ラボでのハードウェア、ソフトウェアの検証
- ボーダフォンが特定市場で運営する無線およびコア・ネットワーク上でのトライアル実施
- 広範囲の5G技術およびサービスの検証
- 2020年までに商用化可能な5Gアプリケーションの優先順位付け
5G技術はデジタル・ネットワークに新たなイノベーションの波をもたらし、消費者と産業界の双方が下記のようなメリットを得ると予想されている。
- 遅延が劇的に低減
- データのダウンロード、アップロードが超高速に
- 周波数利用効率とネットワークの信頼性を改善
- ネットワークへの同時接続が可能なデバイス数が大きく増加することで、IoTの発展を後押し
ファーウェイの輪番CEO兼取締役副会長である徐 直軍(エリック・シュー)氏は、次のように述べている。
「2020年代以降の次の10年に向けて、モバイル業界の進化を後押しするという歴史的なミッションを担う5Gには、大きく2つの発展の方向性があります。すなわち、モバイル・インターネットにおけるユーザー体験を向上することと、IoTの垂直産業での活用を促進することです。このように5Gにより膨大な商機の創出が期待される一方、技術面とビジネス面で多くの課題もあります。私は継続的な技術革新とオープンなコラボレーションこそが、こうした課題を乗り越えるカギだと信じています。」
なお、ファーウェイとボーダフォンはMobile World Congress (MWC) 2016において、5G技術に関するデモを共同で実施する。
ボーダフォン・ブースで実施されるこの共同デモは、クラウド・エッジ・コンピューティングと無線インターフェース設計における超低遅延という5Gにおける最も重要な要素を組み合わせたもので、来場者はリアルタイムで優れたユーザー体験とアプリケーション性能を体験できる。
【関連リンク】
・ボーダフォン(Vodafone)
・ファーウェイ(Huawei/華為技術)
・Mobile World Congress (MWC) 2016
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