ASUS JAPAN株式会社は、AI処理用にGoogle製TPUを搭載して、AI推論を高速処理できる名刺サイズのシングルボードコンピュータ「Tinker Edge T」を発表した。2019年12月に発売予定だ。
同製品は、AIアプリケーション用に特別に設計されたシングルボードコンピュータ(以下、SBC)だ。搭載されているGoogle Edge TPUは、処理効率を高速化して、電力需要を減らし、接続されたデバイスとインテリジェントなアプリケーションを簡単に構築できる機械学習(以下、ML)アクセラレータである。
このオンボードMLアクセラレータにより、Tinker Edge Tは、計算単位あたりわずか0.5ワットを使用して、1秒あたり4テラ操作を実行可能だ。また、TensorFlow Liteモデル用に最適化されており、一般的なMLモデルを簡単にコンパイルして実行できる。
同製品には、ARMベースのNXP i.MX 8Mプロセッサが搭載されており、グラフィックス、マシンビジョン、ビデオ、オーディオ、音声、安全性が重要なアプリケーション向けのソリューションを提供する。
また、1GBのLPDDR4デュアルチャネルメモリ、第4世代の低電力DDR DRAMテクノロジーが搭載され、システムのパフォーマンスと効率を向上させるために高速化と低消費電力化を実現している。さらに、OS、アプリケーション、およびファイルストレージの読み取りおよび書き込み速度を高速化するオンボードの8GB eMMCとSD 3.0インターフェイスも備えている。
SBCマザーボードの多くは、15ワット(5V 3A)の電力設計であり、複数のデバイスが接続されていると、デバイスとシステムが不安定になる可能性がある。同製品では、特別な電源設計を採用しており、DCヘッド電源と一緒に最大45ワットの電力を供給し、複数の接続デバイスでも安定したシステム動作とI/Oパフォーマンスを実現する。
供給される電流と電圧が大幅に変化した際は、排他的な電源保護設計が自動的にアクティブになり、ボードと接続されているすべてのデバイスを効果的に保護する仕組みとなっている。
無料メルマガ会員に登録しませんか?

IoTに関する様々な情報を取材し、皆様にお届けいたします。