株式会社バニーホップは、システムのダウンタイムを発生させない冗長構成のIoTプラットフォーム「IoT HA」をリリースした。
「IoT HA」は、IoTソリューションを実現するための高信頼性プラットフォーム製品だ。クラウドを利用したシンプルな構成で冗長構成を実現しているだけでなく、自動で暗号化されたトンネルを構築して通信を行うなど高いセキュリティも確保されている。
六本木ヒルズにて、2015年に開催された「けやき坂Galaxyイルミネーション」の企画である、スマートフォンに連動してイルミネーションが変化する「TOUCH the HEART」で「IoT HA」が導入されており、ミッションクリティカルレベルのシステムを実現した。
端末と回線の双方を冗長化し、クラウドからのネットワーク監視、切り替えを実現
「IoT HA」では、サービスのダウンタイムをゼロにするために、端末とネットワーク回線の双方を冗長化している。端末はホットスタンバイ型の冗長構成、ネットワークはマルチキャリアの複数回線(有線/docomo系/KDDI系回線)の冗長構成にして、シングルポイント障害(SPOF)(※)を回避する。
さらに、接続機器や端末上の主要プロセスは、クラウドから常時監視しており、万一故障などが検知された場合には、即時にアラート通知を行い、待機構成に切り替えられる。
なお「IoT HA」では、AUFS(Another Union File System)という、Read-OnlyのファイルシステムでOSを提供しており、突然の電源断や、不揮発性メモリ(SDカード等)の書き込み回数制限によるデータ破損の心配がない。
※ シングルポイント障害とは、システム内のあるコンポーネントに異常が発生するとシステム全体が使用不可になってしまうような構成要素、部品を意味する。
暗号化通信と特定ポートの解放が不要な高セキュリティな設計
「IoTHA」では、端末からクラウドに対して、自動で暗号化されたトンネルを構築し、端末〜クラウド間の全ての通信をセキュアに保つ。
また、端末側から発呼する通信のため、ネットワーク設定が不要で、ファイアウォールで外部に特定ポートを開放する必要もない。
導入事例:「けやき坂Galaxyイルミネーション」の「TOUCH the HEART」
2015年の「けやき坂Galaxyイルミネーション」の「TOUCH the HEART」では、来場者がスマートフォンからアクションすると、それにあわせてイルミネーションが変化するという仕掛けを用意。来場者の操作の処理だけでなく、定刻通りのイルミネーションの発色制御の実行も「IoT HA」が行った。
システム構成は、マルチキャリア回線による冗長構成でミッションクリティカルレベルの可用性・高信頼性を実現。回線、接続機器の状態はクラウドから常時監視され、問題が発生した場合は即座に関係者に通知されるとともに、自動で待機構成に切り替わる設計だ。
さらに、急な来場者の増加にも対応できるよう、クラウドでのスケールアウト構成による処理能力の増減を可能にした。
詳細は、「けやき坂Galaxyイルミネーション」ホームページ参照。
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・バニーホップ(Bunnyhop)
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